リフレーミングとはNLPの技術となります。
NLPの技術を簡単に説明しますと、脳科学に基づいて実証された、お手軽に自分を変える強力な方法です。
簡単だけれども強力に自分を変えることが出来るという所がポイントとなります。
今回はそんなNLPの技術の中でも特に感情を変えるのにとても強力なリフレーミングの技術について様々な例をまじえながら紹介させていただきたいと考えております。
リフレーミングとは枠組みを再構築するという意味です。
簡単に説明すると、置かれている状況や、考えている内容を自分に都合のいいように解釈する技術です。
自分に都合のいいように解釈することで、どのような状況下でもプラスの意味があると思えるようになってきます。
そして、感情に振り回されずに様々な状況下でも適切な判断を下せるようになっていけるようになります。
リフレーミングとは人生の選択肢の幅をよりよい方向に広げてくれる技術なのです。
人は簡単な技術よりも、難しい技術に重きを置く傾向にあります。
その視点から見たら、簡単すぎるメンタルトレーニングのリフレーミングに価値はないと思われても仕方がないかもしれません。
しかし、脳科学で証明された超実践的な性格改善法であることは確かな事実です。
Ⅰ.2つのリフレーミング
リフレーミングには2つの種類があります。それが状況のリフレーミングと内容のリフレーミングです。
「自分に都合のいいように解釈を変える」。
たったそれだけのことで気持ちや感情がより良い方向に変わっていくのですからいいことづくめだと言えるでしょう。
1.状況のリフレーミング
状況のリフレーミングでは「他にどのような状況で役に立つのか?」という視点から物事を捉えていくことです。
現在の状況では役に立たない能力でも状況を変えれば役に立つと考えることで自信をつけていくリフレーミングです。
2.内容のリフレーミング
内容のリフレーミングでは「他にどんなプラスの意味があるのか?」という視点から物事を捉えていくことです。
人の感情は考え方によって支配される部分が大半です。
考え方の内容を肯定的に変えることで否定的な感情を打ち消していく効果が生まれます。
以降はどのような状況下でリフレーミングを使っていくのかを例題を挙げながら説明させていただきます。
下記のケースは参考程度にとどめ、あらゆる状況下でご自身のリフレーミングを作る材料にして見て下さいね。
Ⅱ.メンタルトレーニングにおけるリフレーミング思考例題集
この章ではメンタルトレーニングとして様々なシチュエーションを呈示させていただきます。
ふたつかみっつの問題と解答例を見た後は、ご自身ならどのように考えて見るかをイメージされてみて下さい。
メンタルトレーニングは考えるほど効果を発揮します。是非ともそれぞれの状況を思い浮かべて挑戦されてみて下さい。
1.子供がいうことを聞いてくれない時
子供が遊園地に行きたいというので、休日は家族で遊園地に出かけることにしました。
にもかかわらず、子供は朝の戦隊ものに夢中で出かける準備をしてくれません。
あなたはいらいらとしてきました。
問1.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「集中力があるな。
この子は夢や目標を早い段階で見つけると急速に芽が出るぞ」
内容のリフレーミングの例
「あせって早く出なくてもいいんだな。
ということは、遊園地に行く前にやり残していたことを澄ましてしまおーっと」
2.努力が実を結ばなかった時
あなたは資格取得をするために、日々の仕事の合間を縫って勉強に費やしてきました。
しかし、試験には不合格。とてつもない挫折感と疲労感が襲ってきました。自分は何をやっても駄目だという声が頭から離れません。
問2.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「仕事の合間を縫ってここまでやれた忍耐力は素晴らしい。
仕事の場でもこの忍耐力は必ず発揮できるだろう。」
内容のリフレーミングの例
「挫折を味わえたことで、人として大きな成長が出来た。
また、あきらめなければ道は閉ざされないのだということを体感できたのが素晴らしい。」
3.物事がまったくうまくいかないと感じる時
何をやってもうまくいかないと感じる時はあるものです。
あなたは昨日からそんな絶不調にいます。体の調子もよくない。
寝不足。
いらいらもつのりっぱなし。
その上、仕事で小さなミスをするは、ささいなことで恋人と口論になってしまいました。
問3.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「こんなにバイオリズムが最悪な中、どの事も真剣にこなそうとしている自分自身のまじめさは大きな武器だ。
バイオリズムがいい時なら素晴らしい成果を残せるだろうし、恋人にももっと優しく接することが出来るだろう」
内容のリフレーミングの例
「身体が疲れ果てているんだな。
身体からいい加減休めというシグナルか。
こんなことでもなければ休もうとは思わなかったしな。
休日は仕事を忘れてリラックスしてみるか」
4.思うように時間が取れない時
仕事が重なりすぎて最近思うように時間が取れません。
断れない性格だからか、自分以外の仕事まで抱える始末に。これでは時間がいくらあっても足りません。
自分の引き受けてしまう正確に嫌気がさしているあなたの気持ちは憂鬱です。
問4.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「とても頼みやすいと思われているってことは、それだけ親しみを持ってもらっているということだろうな。
人脈を形成する時にこの親しみやすさは武器になるな」
内容のリフレーミングの例
「時間が取れないほどみんなに頼られるということは、信頼されているということだ。
信頼してくれている人が多いということは、こちらの都合が悪ければ助けてくれるはず。
みんなに助けてもらえるようお願いをしてみよう」
5.上司に目をつけられてしまった時
最近、思い当たる節はないのですが、上司があなたに急に目くじらを立てるようになりました。
仕事も成績も順調な中、いきなり上司に目をつけられてしまったことに納得がいきません。
いらいらして仕方がありません。
問5.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「上司に目をつけられてしまった理由は俺に追い越されるのが怖いという事か。
ということは、出世すればこの上司よりもはるかに結果を残せるという事だな。」
内容のリフレーミングの例
「急に厳しくなったという事はそれだけ期待されているということだな。
この叱責をバネにもっと成績をあげていくぞー」
6.ライバルに先をこされてしまった時
同期のライバルがあなたよりも先に出世してしまいました。
表向きは歓迎していますが、はらわたが煮えくり返ってしかたありません。
「ごますり野郎がふざけるなよ。
仕事はなにも出来ねーくせによー」
という言葉が頭から離れません。
問6.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「たしかに自分はごまをするのは苦手だ。
しかし、地道に着実に努力をして結果を出してきている。
あせることはない。
俺の能力は上にいくほど有効な能力だからだ」
内容のリフレーミングの例
「出世が伸びたのはこれは逆にチャンスだぞ。
出世をすると時間がなくなってしまう。
まだ時間があるうちに資格をとって武装しよう。
そうすれば、同じ地位になった時は俺の方がはるかに上だな」
7.失敗した時
あなたは大切な会議で大幅な遅刻をしてしまいました。
その原因が最悪です。
昨日飲みすぎてしまったため起きれなかったのです。
言い訳を考えながら会社へ向かう足取りはまるで岩のように思いです。
不安と緊張で吐き気がします。
問7.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「良く言えば豪放磊落。
俺の持ち味だしな。
ここは素直に謝ってしまおう。
最悪クビになるだけだ。
首をはねられるわけでもない。
俺の性格ならどんな仕事でも大胆にこなすことが出来るから引く手あまただぞ」
内容のリフレーミングの例
「人生の教訓を得たぞ。
大事な会議の前は飲みすぎない。
これでもう同じミスは繰り返さない。
遅刻は最悪だけど人としてのレベルはあがったぞ」
8.お金がなくなってしまった時
あなたは昨日、飲みすぎてしまいました。
いい年をしているにも関わらず記憶をなくしてしまい、気がついたら自宅のベッドの上に。
「あれ?おかしいぞ?財布がどこを探してもない。
あれれ?やばい、失くした。」
とパニックに陥ってしまったあなた。
結局、誰に聞いてもどこを探しても見つかりませんでした。
問8.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「事態は最悪だった。
けれども、クレジットカードの停止や、警察への届け出、状況把握が迅速にできた。
人間最悪の事態をどう対処するかが大切だ。
このような事態を冷静に対処することが出来る能力が自分にはあるということを知った。
仕事で危機的な状況が起こった時には必ず役に立つぞ」
内容のリフレーミングの例
「飲み会の時は記憶をなくすというリスクがある以上、今後飲み会の前は現金をあまりいれないようにしておこう。
こういう痛い目見ないと真剣に考えないからな。
授業料と思って割り切ろう」
9.過去を振り返って反省している時
あなたは抱えている仕事で大きなミスをしてしまいました。
結果的にそのミスのせいで企画はつぶれてしまいました。
あの時ああしていれば、こうしていればと考えずにはいられません。
考えれば考えるほど気持ちが沈んでいく自分がいます。
問9.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「企画を任されたということは自分に実力がある証拠だ。
今回は自分のミスでつぶれてしまったけれども、次の機会にはこのミスを糧にして挽回できる。
一度のミスで信頼が0になるような仕事の仕方はしていない。
だからこそ次の機会に最大限に努力をするぞ」
内容のリフレーミングの例
「失敗によって学ぶことはある。
失敗は成功のもとというじゃないか。
このミスを次に活かせばいいんだ。
悩むことはない。失敗をした自分を責め続けても意味はない。」
10.やる気がおきない時
なんだかここ最近やる気がまったくおきません。
なにをするにも力が入らないというか、生気がないというか。
まるですべてのエネルギーが抜け出てしまったようです。
このままではいけないと思いながらも何も出来ずにいます。
問10.
この状況下での状況のリフレーミングと内容のリフレーミングを考えて見て下さい。
状況のリフレーミングの例
「なにもやる気がおきないのなら、無理にやる気を出す必要はない。
今は頭に浮かぶアイデアを楽しんでいこう。
行動としてはなにもしたくない分、想像力はさえているからな。
クリエイティブな仕事ならきっと役立つぞ。この空想は。」
内容のリフレーミングの例
「やる気がおきないという事は精神的に疲れているんだな。
当面は自分が楽しい趣味に没頭しよう。
身体も心も休ませるいい時期だな」
まとめ
今回の記事でのポイントはたとえ、気分がさえなくても頭の中で一度リフレーミングとして肯定的な言葉を出して見ることです。
そうしないと、思考は疲れ果てて動けなくなるまで否定的なレールに沿って走りつづけてしまいます。
リフレーミングをして、車線変更するかでも否定的な思考や感情は信じられないほど落ち着くものです。
一見するとリフレーミングは単なる負け惜しみに聞こえるかもしれません。
しかし、効果は保障されているのですからやらない手はないでしょう。
また、だれに聞かれるわけではありません。
自分の頭のなかで言葉の枠組みを変換するだけなのですから。
負け惜しみでもいいじゃないですか。
それで自分の思考や感情が大きく変わるのであれば。
こんなに簡単で効果がある技術はそうそうあるものではありません。
NLPについてより詳しくは下記の記事をご覧下さい。
コメント