VisionaryMind
坪井一真です。
じっくりと想像してみて下さい。
もしも人と信頼関係を築く方法を身につけられたら、あなたの生活はどのように変化して行くでしょうか?
いかがでしょう?
きっと、今よりもはるかに素晴らしく輝いている未来の一片を感じられたのではないでしょうか?おそらく、地獄のような未来を創造された方はひとりもいないでしょう。
そうなんです。人と信頼関係を築くすべを身につければ、私たちの未来は限りなく拓けて来るのです。にもかかわらず、私たちが受けて来た教育の過程では「人との信頼関係の築き方」なんていう授業は記憶にありませんよね。
だから、信頼関係を築く技術を持っている人は、その人の持って生まれた性質によるところが大きかったりします。生まれつき社交的だったり、人の話を聞くのが好きだったり、要領がよかったりと・・・
ごく一部の【持っている人】だけが人と信頼関係を築くのがうまいというのがこれまでの常識ですよね。
でも、実は人と信頼関係を築く方法は後天的に磨き上げることが出来る技術なんです。しかも、何百時間と学ばなくてもコツさえ押さえておけばすぐに効果が実感できる優れた技術です。
ということで、今回の記事では人と信頼関係を築く方法についてお伝えして行きます。
Ⅰ.人と信頼関係を築くコミュニケーション術7選
人と信頼関係を築く上で外せないのがコミュニケーションです。当然ですよね。接点のない人とは信頼関係を築けるはずもないですものね。コミュニケーションを通して、相手を理解し、自分を理解してもらう事が信頼関係を築く上での第一歩です。
1.自己開示をする
スタンフォード大学スティーブンマーフィー重松教授が著書「スタンフォード大学マインドフルネス教室」において、ストーリーテリングの重要性を説かれています。この本に人との信頼関係を築く上でのヒントが記載されていたのでご紹介します。
授業でのストーリーテリングの活用は、脳への影響を立証した研究が裏付けを与えている。物語を聞いている時には、その物語を聞き手自身の考えや体験に変えてしまう脳の部位が活性化する。聞いている者同士の間で同じような脳内活動が行われるだけでなく、ミラーリングと呼ばれる作用によって、話し手とも同じような脳内活動が行われるのである。
ストーリーテリングをする事で、自らの体験を通して他者にも同様の感情が伝わります。ようは、自分と他者との間で共感が起こると言うことですね。
自らの衝動に触れた経験が大きいほど、相手との間に出来る絆の深まりは強くなるのです。自己開示をするという事は自分を相手に分かってもらえる事と、相手と自分に対して共感を通して絆が出来る事が大きな特徴です。
2.相手に好奇心を向ける
信頼関係を築く上で最も必要な要素のひとつに相手に対して好奇心を向けることが挙げられます。
アイルランド出身の著述家ジョセフ・マーフィーは信頼関係についてこのような言葉を残しています。
信頼とは信頼に値する材料があるからするというものではなく、まず先に信頼してしまうことなのです。信頼されると人はそれにこたえようとするものです
相手に何かを求めるのではなく、自分からアクションするという事が大切です。相手に好奇心を向けるとはまさに先に相手を信頼する行為だと言えますよね。
米国の実業家デール・カーネギーは相手に対して好奇心を向ける方法をこのように残しています。
人は誰でも、他人よりも何らかの点で優れていると考えていることを忘れてはならない。相手の心を確実に掴む方法は、相手が相手なりの重要人物であるとそれとなく、あるいは心から認めてやることである。
好奇心を向けるには目の前の相手が何かしらの意味で重要人物だと敬意をもって接する事が大切です。
3.聞く耳を持つ
あなたは人が最も好きな事を知っていますか?それは自分の話を聞いてもらう事です。逆に最も不快になる事はつまらない話を延々と聞き続ける事です。
人と信頼関係を築こうという思いが強いあまり、自分の話だけをぺらぺらと話す人がいますが、これでは逆効果と言わざるを得ません。人を不快の荒波に落とし込むだけです。
では、どうするべきか?それは相手の話を真摯に聞く姿勢を持つ事です。相手に好奇心が向かっていれば、自然と相手の話に耳を傾けようとするようになるでしょう。
相手の話を真摯に聞く事で相手は次第にあなたに心を開いて来るようになることでしょう。
4.横のコミュニケーションを心掛ける
私たちコーチは常に横のコミュニケーションを心掛けています。一方、世間一般に浸透しているコミュニケーションの方法は上下のコミュニケーションです。上下のコミュニケーションは対立のコミュニケーションとも呼ばれています。
横のコミュニケーションとは自分も相手も同じひとりの人間として立場や年齢の差こそあれ対等に大切な人として接するコミュニケーション方法です。どちらも大切な存在という部分がキーポイントです。
逆に、上下のコミュニケーションとは立場や年齢の差など一方が上、一方を下と認識してのコミュニケーション方法です。
命令する事は上下のコミュニケーションの代表例です。また、ほめる事も上下のコミュニケーションに入ります。そして、アドバイスをするなども上下のコミュニケーションとなります。
コーチングでは上下のコミュニケーションは一切使いませんが、普通の会話で上下のコミュニケーションを全て廃止する事は難しいでしょう。しかし、上下のコミュニケーションを減らし、横のコミュニケーションを心掛けるだけで人との信頼関係は大きく育まれて行きます。
では、あなたは横のコミュニケーションとはどのようなコミュニケーションだと思いますか?
横のコミュニケーションの種類
部下が上司にアドバイスをしたり、ほめたりしたとしたら、上司はいい気分にはならないでしょう。それはアドバイスやほめる行為が主に目上の者が目下の者に対して使うコミュニケーションだからです。
横のコミュニケーションは対等のコミュニケーションとも呼ばれています。上も下もなくおたがいひとりの人間として尊重しあうコミュニケーション方法です。
自分を大切にし、相手を大切にするコミュニケーション方法と言えるのです。そんな横のコミュニケーションの種類についてみて行きましょう。
1.ユー(You)クエスチョン
横のコミュニケーションの代表的な例はあなたを主語とした質問です。この質問はユークエスチョンと呼ばれています。日本語では主語はあまり使いませんが、相手に対して気持ちを聞く質問をする事と意識すると分かりやすいかも知れません。
- (あなたは)何をしたいのですか?
- (あなたは)今の話を聞いてどう思いました?
- (あなたは)この状況から何を見据えているのですか?
このように相手の心情を聞く質問をユークエスチョンといいます。相手に寄り添った質問という事ですね。寄り添うという所が横のコミュニケーションのポイントでもあります。
2.アイ(I)メッセージ
アイメッセージとは自分の気持ちを相手に伝えるコミュニケーション方法です。
特に相手に対して要望を伝えたい時におすすめです。これに対してユーメッセージがあります。ユーメッセージも相手に対して要望を伝えるのですが、対立の要因になってしまうのです。ちなみにユーメッセージは上下のコミュニケーションとなります。
例えば、相手に対してもっと静かにしてもらいたいという要望を出すときを考えて見ましょう。
ユアメッセージの場合
うるさいからもっと静かにして。(相手に対して向かうメッセージ)
アイメッセージの場合
うるさいと仕事に集中できなくてとてもつらいから静かにしてもらえないかな?(自分の気持ちを伝えるメッセージ)
ユーメッセージとアイメッセージではメッセージを受け取る時のインパクトが大きく異なります。相手に対して向かうメッセージでは対立が起こってしまいかねませんが、自分の気持ちを伝えるメッセージでは対立は起こりにくいのです。
アイメッセージは相手をひとりの人として尊重するメッセージだからこそ対立になりにくいのだと言えるでしょう。
アイメッセージについて詳しくは下記のリンクをご参照下さい。
3.非暴力コミュニケーション
非暴力コミュニケーションは自らの主張を対立を起こすことなく伝えるために作られたコミュニケーション方法です。アイメッセージに似ていますが、アイメッセージよりもはるかに主張が通りやすい事が特徴です。
非暴力コミュニケーションの一連の流れです。
- 観察を評価・判断交えず伝える
- 感情を伝える
- 求めているものを伝える
- 要求を伝える
先ほどの例に挙げたうるさいから静かにして欲しいという要望を非暴力コミュニケーションで伝えたならばこのようになります。
あなたが2階で遊んでいた1時30分から2時までの30分間、1階にまで聞こえるほど騒音がうるさかった。(1)私は仕事に集中できないとつらいんだ。(2)明日しっかりと休むためにも、今日中に仕事を終わらせたいんだ。(3)だから、静かにしてもらえないかな?(4)
このように非暴力コミュニケーションの一連の流れを踏んで伝えていく事で自分の要求を通しやすくなります。めんどくさい方法だなと思う方もいらっしゃるとは思いますが、このメッセージを使いこなす事が出来れば人との対立は劇的に減って行きます。
詳しくは下記のリンクをご覧ください。
人との対立が劇的に減れば、信頼関係を容易に築く事が出来るようになって行く事でしょう。
4.ありがとう
人にアドバイスをしたり、ほめるのは上下のコミュニケーションでした。上から下に流れる性質を持つ言葉だからです。しかし、ありがとうという言葉は全ての人に平等に受け渡す事が出来る言葉です。
コーチングの原点ともいえるアドラー心理学では上下の関係を否定し、横の関係を推奨しています。上下のコミュニケーションには「能力のある人が能力のない人に下す評価」という側面が含まれているからです。
対人関係を縦でとらえ、相手を自分より低く見てしまうことで人は他者に介入をしてしまうのです。これでは自らを低く見積もられている人の意欲を沿いでしまいます。
このような上下のコミュニケーションでは人は奮い立たないというのがアドラー心理学で伝える所です。
では、アドバイスをしたり、ほめるといったコミュニケーションを使わず、人が奮い立つコミュニケーションとはなんでしょうか?それをアドラー心理学では「勇気づけ」と呼んでいます。その言葉こそがありがとうという言葉なのです。
ここで大切な事は他者を評価しないという事です。ほめるという行為は他者を自分の物差しで評価していますよね。しかし、ありがとうという感謝の言葉は純粋にその人に向かう言葉です。そこに評価・判断の物差しはありません。
このように、その人自身に向かい、自分が自分でいいんだという勇気づけをもらえるコミュニケーションこそが横のコミュニケーションなのです。自分に勇気をくれる人と信頼関係を築きたいと思うのは人として当然ですよね。
アドラー心理学について詳しくは下記のリンクをご覧ください。
【アドラー心理学入門】人を必ず成功に導く21世紀の劇薬アドラー心理学とは?
5.共感力を身に着ける
共感力を身に着ける事も人と信頼関係を築く上でとても重要です。自分の話を共感して聴いてくれる人がいたら当然信頼しますよね。それほど、人は自らを分かってもらいたいという気持ちを心のどこかで持っています。
でも、共感力なんてそれこそ持って生まれたもので身に着けようがないんじゃないか?とあなたは感じているかもしれませんね。大丈夫。ご安心下さい。現代科学で証明されているのですが、共感力も実は後天的に身につけられるものなのです。
では、どうやって共感力を身に着けるか
それは脳内で分泌される幸せホルモンオキシトシンが大きく影響しています。この幸せホルモンオキシトシンを分泌させる事が共感力を身に着ける上で必要不可欠です。
オキシトシンを定期的に分泌させていく事で、次第に日常的にこのホルモンの恩恵を受ける事が出来るようになります。
この幸せホルモンオキシトシンは幸福感を味わうだけでなく、共感力をあげたり、免疫力をあげたりと神秘の秘薬のように効果・効能が素晴らしいのです。
幸せホルモンオキシトシンの分泌方法について詳しくは下記のリンクをご覧ください。
6.ボディーランゲージを意識する
ボディーランゲージに詳しくなくても、目の前の相手が顔を下に向け、両腕両足を汲んでいたらかなり緊張状態にある事が分かりますよね。もし、あなたが信頼関係を築こうとしている人の前でこのような姿勢を取っていたら信頼関係を築くなんて夢物語に終わってしまうでしょう。
心理学者のアルバート・メラビアン博士は、話し手が聞き手に与える影響がどのような要素で形成されるか測定しました。 その結果、話し手の印象を決めるのは、「言葉以外の非言語的な要素で93%の印象が決まってしまう」ということがわかりました。
視覚情報 (Visual) – 見た目・身だしなみ・しぐさ・表情・視線 …55%
聴覚情報 (Vocal) – 声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポ …38%
言語情報 (Verbal) – 話す言葉そのものの意味 …7%
実は、言語的な部分は1割にも満たない、7%しか相手に伝わらないのです。
目は口ほどにものを言うとはまさにその通りで、私たちが発する情報は言語情報以外の方がはるかに多いと言う事ですね。
よって、言葉だけでなくボディーランゲージに意識を向け、自分の印象をよりよく見せる事が出来れば、相手のあなたに対する印象は大きく向上して行く事でしょう。信頼関係を築く上で相手からよい印象を持たれることは大切です。
ボディーランゲージに関して詳しくは下記のリンクをご覧ください。
7.感謝の気持ちを表現する
相手に対して感謝の気持ちを表現する事は信頼関係を築く上でなくてはなりません。人にはミラーニューロンと呼ばれる神経細胞があります。この神経細胞はまるで相手と同じ行動をとっているかのように感情が反応することからミラー(鏡)ニューロンと名づけられました。
当然、感謝の気持ちを表現する時って人は自然と笑顔になりますよね。あなたの感謝の笑顔を見た時に、相手もあなたへ対して感謝の気持ちと笑顔が沸き上がって来るという事ですね。
当然、妬みや憎悪の気持ちが表現に出ていれば、相手からも同様の感情が帰って来るという事ですね。心理学ではこの心理を鏡映と読んでいます。
面白いことにここでも鏡という文字が使われるんですね。
人と信頼関係を築く上で感謝の気持ちを表現する事はとても大切な事なのです。
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Ⅱ.会話相手と信頼関係を築く!人に好かれる話の聞き方5大原則
「人は好意を持っている人からの要請を受けると、それに積極的にこたえようとする。」この原理をチャルディーニの原理と言います。アリゾナ州立大学チャルディーにが提唱した考え方です。どのような人との関係もつきつまるところこの原理が作用します。好意を持っていない人よりも、好意を持っている人の力になりたいというのが人の自然な摂理でしょう。
このことから、人との付き合いはいかに人に好意を持ってもらえるかにつきます。では、好意はどのようにしたら持ってもらえるものなのでしょうか?ここに面白いアンケート結果があります。かつて日経新聞で「売れるセールスパーソンのセールストーク」というアンケートを取ったところ、次のような結果が出ました。
- 第4位 良い点を探してほめるが、見えすいたお世辞はご法度
- 第3位 相手の年代層に合わせた言葉で話す
- 第2位 「世間話8割、仕事2割」で、まず自分を好きにさせる
このアンケート結果で堂々の1位は「とにかく相手の話をよく聞く」でした。
ということは、「人はとにかく相手の話をよく聞く人からの要請を受けると、それに積極的にこたえようとする。」とも言えますよね。好意を持つ=人の話を聞くことと言えるでしょう。
今回の記事では人に好かれるための話の聞き方についてお伝えしていきます。
1.パレートの法則

あなたはパレートの法則をご存知でしょうか?別名80対20の法則と言います。パレートの法則を知らなくても、80対20の法則を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?数多くの解釈がありますが、有名な所では仕事の成果の80%は費やした時間の20%から生まれるといった解釈があります。
話の聞き方ではより少ない20%が大きな成果の80%という類のものではありません。もっと単純明快です。相手に8割話をしてもらって、自分が話をするのを2割とするというだけです。たった、このことを意識しておくだけで、人との心理的距離がぐっと縮まります。
心理学者のマズローは、人間の欲求を5つに分けた「欲求の階層説」というのを唱えています。上の画像をご覧ください。人間の持つ3大欲求、食欲、睡眠欲、性欲は生理的欲求、安全欲求、愛情欲求に分類されます。それ以上に、人は尊敬欲求と自己実現の欲求を持っているのです。
尊敬欲求は尊敬されたい。自己実現の欲求は自分自身をわかってもらいたいという欲求となります。この欲求を最大限に満たすのが人に好かれる話の聞き方なのです。人は話をすることによって初めて、人に認められたという満足感を得て上位の欲求が満たされて来るのです。
だからこそ、人の話を聞くことは、人の上位の欲求を徹底的に満たしていく作業なのです。いかに人は自分の話を聞いてもらいたいかがご理解いただけたのではないでしょうか?
2.人の話を盗まない
話し手「この前、新作のディズニーの映画見に行ってさー」
聞き手「いまどきディズニー映画?はぁ~。お子様ね。そんな子供っぽい映画よりもこの前私が見た映画の方がすごいのよ。どこがすごいって・・・」
あなたもこのように自分の話を会話相手に盗まれた経験はないでしょうか?このように人の話を根こそぎ盗んでしまう人を会話泥棒と呼びます。先ほどの章では、人は尊敬欲求と、自己実現の欲求を上位の欲求として持っているという事をお伝えしましたね。
では、会話泥棒をされてしまうと、尊敬欲求と自己実現欲求はどのようになってしまうでしょうか?当然、自分の話を蔑ろにされいい気分なわけはありませんよね。特に、人にとって上位の欲求であるため、恨みの根は深くなりがちです。このような態度を取ってしまうと深い恨みを買ってしまいかねません。
人は本能的に自分の事をわかってもらいたいという生き物です。だからこそ、聞くことよりも、話をすることで自分を表現していきたいという気持ちが強いのです。にもかかわらず、自分の話を蔑ろにされるだけではあきたらず、盗まれてしまっては嫌われてしまっても当然だと言えます。
会話を盗んではいけないと自分に言い聞かすことで会話を知らず知らずのうちに盗んでしまうことはなくなります。
3.相手の話を否定しない
あなたは自分の話をことごとく否定されたらどのように感じるでしょうか?とてもいい気分になるなんてことはありませんよね。おそらく、不快な気持ちしかしないでしょう。自分の話を否定されると、どんな人であれ人は不快に感じてしまいます。
自分の話を否定されるという事は、尊敬欲求や、自己実現の欲求がないがしろにされてしまうからです。そのため、人は自分の話を否定する人に好意を持つことはありません。人に好かれる話の聞き方を目指すのであれば、どのような会話であれ人の話を否定しないようにすることが大切です。
4.相手の話を肯定する
先ほどの章と通ずるところがありますが、相手の話を肯定することで相手との心理的距離はぐっと縮まります。人に好かれる話の聞き方とは相手と信頼関係を構築する聞き方です。相手との信頼関係を構築する一番のポイントは相手の全てを認めて受け入れていくことです。
特に、これからよりよい関係を築いていきたい人であればなおさら、肯定するということが重要となってきます。とはいえ、人の価値観は十人十色です。なかには自分にとって受け入れられない話もあるかもしれません。このような場合も自分の視点からではなく、相手の視点に立って話を聞けば肯定をしていくことが出来ます。
なにも自分の信念や価値観を相手に合わせて曲げてしまうというものではありません。相手には物事がこのように見えているんだという俯瞰した視点に立って、相手の内的観点を理解することが肯定につながります。
自分の話に肯定をしてもらうことで、相手は自分が認められたという気持ちになります。そして、この気持ちが芽生えるからこそ、あなたに対して好意を持ち始めるようになるのです。
5.即座に反論しない
でも・・・しかし・・・など、相手の話に反論していては好かれる話の聞き方とは言えません。相手との距離を縮めるには即座に反論をしないに越したことはありません。それでも、反論をしなければいけない場合はどうしたらいいでしょうか?それは、相手の話を一度賛成してから、反論を始めるという事です。
「このお店、料理の質の割にはちょっと量が少なすぎるんじゃない」
「なるほど、そう思われるのは当然です。ただ、当店は厳選した食材のみをお客様に提供するという姿勢を崩さず、味で勝負をしていこうと考えております。」
このように、一度、相手の立場に立って相手の意見に賛成をした後に、反論をすることで、一度相手の気持ちが相殺されます。このように一度勢いを相殺してから反論する話し方をクッション話法といいます。
人は自分の話に対して否定的な意見を言われることを極度に嫌う生き物です。だからこそ、人に好かれる話の聞き方を志すなら相手の視点に立って相手の話を捉えることが大切です。
Ⅲ.人と信頼関係を築くすぐに使える9つのテクニック
この章では信頼関係を築くテクニックについて書いて行きます。人と信頼関係を築く専門家のプロコーチとしては「人と信頼関係を築くのは何よりも心のつながりを保つことだ。テクニックは二の次だ。」と言えれば恰好いいのかも知れません。
しかし、私たち対人関係の専門家も人と信頼関係を築く上でテクニックを多用しています。もちろん、テクニックだけに寄ってしまい、心のつながりを軽視するのはよくありませんが、心のつながりが大切だからといってテクニックを軽視するのもおすすめは出来ません。
人と信頼関係を築くには心のつながりも、テクニックもとても大切なのです。
この章では私たちコーチが人と信頼関係を築く上で使っているテクニックのうち、実践的で効果のあるものに絞ってお伝えさせて頂きます。
1.相手の状態を言葉にして反映する
コーチングには相手の状態をそのまま言葉に反映して伝える反映のスキルというテクニックがあります。コーチに自分の状態を反映されたクライアントは自分では気付いていなかった心の状態に気付く事ができ、そこから自らを内省するヒントを得ます。
- なんだかとってもエネルギッシュですね。
- すごく落ち着いてますね。
- なんだか落ち込んでますね。
反映のスキルではこのように相手の状態を言葉に出して伝えていきます。
ジョハリの窓

あなたはジョハリの窓をご存知でしょうか?心理学者ジョセフ・オルトが提唱した「対人関係における気づきのグラフモデル」の事を指します。
このモデルでは
- 自分も他人も知っている自己「開放の窓」
- 自分は知っているが他人は気づいていない自己「秘密の窓」
- 自分は気が付いていないが他人は知っている自己「盲点の窓」
- 誰からも知られていない自己「未知の窓」
があります。
反映のスキルを使う事で、相手が気づいていない「盲点の窓」に意識が向かいます。また、その人特有の癖から「未知の窓」に意識が向かう事もあります。
ようは、反映のスキルを通して、その人は自分が気づかなかった自己に気付く機会が出来るという事です。
未知の自分自身が掘り起こされる事で、人は自分をより深く知る事が出来るのです。当然、このように深いレベルで自分と対話するきっかけとなるあなたに対して人は信頼関係を築きたくなることでしょう。
2.相手を心から認めて言葉に伝える
相手を心から認めて言葉にして伝えるスキルをコーチングでは認知のスキルと呼んでいます。先ほどの反映のスキルでは相手の状態を声に出して伝えていくスキルに対し、認知は相手の価値観やあり方を認めて言葉に出して行くのが大きな違いです。
- このプロジェクト成功のためにあなたがひたむきに努力している姿がとても印象に残りました。
- 人のために自分を捧げる事が出来る心が豊かな人だと思いました。
- 常にみんなのために力を発揮する姿からリーダーシップを学びました。
反映のスキルとの違いがお分かりになりますでしょうか?反映がその人の目に見えている部分を伝えるスキルに対し、認知がその人の内面をしっかりと言葉に出していますよね。
このように人は自分を本当の意味で認めてもらえると、心の奥底より力がみなぎって来ます。そして、自分が自分らしくていいという許可を自分に与えるで、人は自己受容が出来て来ます。
認知のスキルは人に自信と活力をもたらし、自分らしくていいという自己を受容する効果も与えます。当然、話をしていてこのような気持ちになる人とは信頼関係を強化して行きたいと思いますよね。
認知のスキルに関してより詳しくは下記のリンクをご覧ください。
3.バックトラッキング
バックトラッキングとは神経言語プログラミングNLPの技術です。別名オウム返しとも呼ばれています。
相手の言葉をそのまま返して行くスキルとなります。
「昨日映画を見に行ってさー」
「へぇー。昨日映画を見に行ったんだ。どんな映画?」
このように相手が話をした内容をそのまま相手に返します。
何故このスキルが有効かと言うと、人は自分と同じ思考や趣味の人に無意識的に共感を持つ性質があるからです。自分が話した言葉がそのまま返って来る事で、自分と同じ意見の人なんだと無意識化で相手に好意を持つようになるのです。
しかし、ひとつ注意点が。このバックトラッキングは頻繁に使い過ぎる事は避けて下さい。あくまで相手の無意識に働きかける方法であるため、多用して意識のフィルタにかけてしまっては元も子もなくなってしまうからです。
バックトラッキングを使う時はほどほどにと心掛けておいて下さい。
NLPについて詳しくは下記のリンクをご覧ください。
4.ペーシング
ペーシングもNLPの技術のひとつです。ペーシングとは相手のペースに合わせる事です。相手の息遣いや話すスピード、テンポ、身振り手振りのペースなどを合わせる事を指します。
人は自分と似た人に無意識的に心を開くという性質があるので、相手のペースに合わせる事で相手の人はあなたに対して話しやすいという好印象を抱いてくれるようになります。
相手が早く話し始めたらあなたも少しペースアップして話をしたり、身振り手振りが大きくなったら、あなたも身振り手振りを大きくしてみたり、絶えず相手がどのような表現をして行くかに気を配りながら、相手のペースを心掛けて合わせて行く事が大切です。
5.リーディング
リーディングもNLPの技術です。バックトラッキングやペーシングで相手との呼吸がうまく合い、信頼関係が築けて来た時に使うスキルとなります。
バックトラッキングやペーシングで十分に相手に合わせて会話を進めて行くと、次第に相手もこちらに合わせて話をしてくるようになります。
まるでダンスのパートナーのように相手がリードをする場面や、あなたがリードをする場面に分かれて来ます。
例えば、あなたがペーシングで相手のペースに合わせていたとしましょう。それまでゆったりとした相手にペースを合わせて来た場合、意識的にあなたがペースを早くするようにリードして行くと相手のペースも早くなって行きます。
このように相手が自分の動きに合わせてくれるようになったら、相手との信頼関係は十分に築かれていると見て間違いありません。
そこからはダンスを楽しむようにお互いの調和された空間を楽しんで見て下さい。 まずはあなたが意図的に相手をリードして行く事から始めてみて下さい。
6.アンカリング
人と信頼関係を築こうと思っても、人前で緊張をしっぱなしではどうしようもありませんよね。このような苦手意識を持っている時はアンカリングと呼ばれるNLPのテクニックが役立ちます。
アンカリングのアンカーとは船のアンカーの事です。意味としては船がアンカーを下すように一定の状態にとどまるという事から来ています。
不安でドキドキしている時にリラックスして落ち着けたら素晴らしいと思いませんか?
このような時にリラックスするにはどうしたらいいでしょう。アンカリングでは事前にリラックスをしている状態の時に、その状態をいつでも思い出しやすい状況を作ります。
例えば、てのひらに人を3回書いて飲み込むでもいいでしょう。最高にリラックスしている状態の時に、てのひらに人を3回書いて飲み込む事を意識的に行う事が(この例では)アンカーを作るという事です。
人は面白いもので次第にパブロフの犬のように条件反射として脳が記憶をして行きます。何度も繰り返す事でリラックス=てのひらに人を3回書いて飲み込むという条件で記憶してしまうのです。そして、いつの頃からかてのひらに人を3回書いて飲み込む事がリラックスを導く方法になって行きます。
当然、アンカリングがきちんと作られていれば緊張した場面でも、てのひらに3回人を書いて飲み込むとリラックスして行きます。
人と信頼関係を築くには打ち解ける雰囲気を作る事もとても大切ですよね。そのためには、あなた自身が緊張感を失くしリラックスしている事が大前提になるでしょう。
緊張しない以外にもアンカリングには気持ちを高めたり、冷静にさせたりと作りたい状態を作る事が出来ます。とても重宝するテクニックですので、是非ともご使用ください。
アンカリングについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
7.モデリング
あなたにもこの人のようになりたいという理想の人がいるのではないでしょうか?モデリングとはそのような人をモデルとして自分自信にその人の考え方や行動様式を取り入れて行くというNLPのテクニックのひとつです。
モデリングでは知人や歴史上の人物、テレビやネットでよく知っている人、著者などあなたがよく知っている人を模倣して行きます。
例えば、人と信頼関係を築くにはカリスマ性があった方がいいと考えている人ならスティーブジョブズをモデリングするとか、人と信頼関係を築くには人心掌握術にたけているべきだと思うのであれば豊臣秀吉をモデリングするとか、人に道を示すべきだと思うのであれば吉田松陰などもいいかも知れませんね。
モデリングのいいところは慣れてくれば何人でも追加して行く所が出来る点です。その為には、ひとりひとりのモデルの人をしっかりと熟知して行く必要がありますが。
まずは、あなたの身近でこうなりたいと思う人をモデリングしてみてはいかがでしょうか?
モデリングについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
上記のⅣ-4ビジュアライゼーション3選③世界NO1コーチが推奨する守破離の最強テクニックーモデリング6つの手順をご覧ください。
モデリングの作り方について詳しく書かせて頂きました。
8.相手の言葉を要約して伝え返す
相手の話を要約して伝え返す事は、その人に対してあなたの話をしっかりと聞いていますというメッセージになります。人は自分の話をしっかりと聞いてもらっている事が分かる事で安心感を得られます。自分の話を受け流されていない事が分かると、相手はあなたに対してより強い信頼関係を持つようになって行きます。
相手の話を要約して伝え返すには、相手の話に終始意識を傾け、聞き続けている必要があります。人の話に集中力を傾けるのは慣れないうちは難しいかも知れませんが、意識をし続ける事によって慣れて行く事でしょう。
要約する時のポイントは相手が伝えたい話の意図をしっかりと理解する事です。
バックトラッキングであれば、相手の言葉をそのまま反復すればよいだけでしたが、相手の言葉を要約して伝え返すのは練習が必要です。バックトラッキングは使い過ぎると効果がなくなってしまいますが、相手の言葉を要約して伝え返す事に回数の制限はありません。両方使い分ける事でより、相手との信頼関係を築きやすくなります。
要約の例
「昨日、新宿御苑にピクニックに行ったんだけど、10月にしては思いのほか暖かくて、みんながのびのびと楽しく話し合う事が出来たんだよね。お昼からだったにもかかわらず4時頃まで話し込んでたよ。楽しかったからまた開催したいな。」
「昨日のピクニックが思いのほか盛り上がって楽しかったからまた開催したいんだね。」
ここで話し手が伝えたい意図はピクニックが楽しくて盛り上がったという事です。その意図をくみ取って、話し手の話を要約して返答する事で、話し手は自分の話を受け止めてもらっているという安心感を抱きます。
このように、話し手の意図を察知して要約して伝え返す事は、信頼関係を築く上で欠かせないテクニックです。
9.オープンクエスチョン
私たちが提供しているコーチングではオープンクエスチョンがとても大きな意味を持ちます。オープンクエスチョンとはその名の通り広げて行く質問です。逆にクローズドクエスチョンとは閉じて行く質問を指します。
コーチングではクローズドクエスチョンはほとんど使いません。話がしぼんで行ってしまうからです。「今日は清々しい天気ですね?」など、はいかいいえしか返答のしようがない質問をクローズドクエスチョンと言います。
一方、「5年後どのような人物になっていたいですか?」など、相手が質問を通して深く考えていける質問をオープンクエスチョンと言います。先ほど紹介したユークエスチョンもオープンクエスチョンと言えますね。
私はユークエスチョンでは相手の感情や気持ちを聞く事を主体にしています。
- 「いま、どのような気持ちですか?」
- 「その感情はどこら辺で感じていますか?」
- 「何が思い浮かんできますか?」
などです。
一方、オープンクエスチョンではより将来に広がって行く質問を主体にしています。
- 「90歳になったらどのように人生を語りたいですか?」
- 「何事も制限がなかったらどのような将来を送りたいですか?」
- 「今後もずっと大切にして行きたい価値観はなんですか?」
ユークエスチョンは内部、オープンクエスチョンは外に向かっていくというようなイメージですね。
そして、これらの質問を使いこなす事が出来ると、人の心とより深く溶け合うような会話ができるようになります。信頼関係を築くにはとても強力な質問だと言えるでしょう。
Ⅳ.人と信頼関係を築くには適切な距離感を保つ
たとえば初対面の相手にづけづけとパートナーとの性生活について切り込まれてきたら不信感しか抱けませんよね。また、苦手としている相手が至近距離に来たら嫌な気持ちになるでしょう。
人には心にも身体にも心理的な境界線があります。この境界線をまたいで入って来る相手に対して人は不信感を持つものです。相手と適切な距離感を保って接する事は信頼関係を築き上げる上で欠かせません。
この章では相手との適切な距離感を保つ方法についてお伝えして行きますね。
1.パーソナルスペースを意識する
パーソナルスペースとは他人に近づかれると不快に感じる空間の事を指します。この距離感は相手との関係性によって大きく変わって来ます。
パーソナルスペースの距離感については下記の画像をご覧ください。

上記画像の様にバーソナルスペースは相手によって大きく異なります。
公的ゾーンにいる関係性の人が親密ゾーンに寄って来たらとても違和感を感じますよね。このように、人には適度な距離感がある事を知っておくことは大切です。
また、パーソナルスペースは一気に縮めると不快感が勝りますが、徐々に距離を縮めて行くと、親密になって行く可能性が高まります。
例えば、社会的ゾーンにいた人が徐々に対人的ゾーンに移行して行くと、心理的距離も同じく縮まった気持ちになり、心を許せるようになって来たりするのです。
このように、意識的に距離を縮めて行く事で、人と信頼関係を強固にして行く事が出来るようになります。
2.相手と自分の間に心理的な境界線を引く
心の境界線を引く事も人間関係を築く上で外せません。心の境界線を引くとはどういうことでしょうか?
想像してみて下さい。あなたが大きな庭のある一軒家に住んでいる所を。見晴らしがよく開放的な場所で暮らしている所を。
ある日、隣人があなたの家の庭に入り込みピクニックをしていたらどう思いますか?また、雨が降って来たからと隣人が勝手にあなたの家に入り込み洗濯物を取り込み始めたらどうでしょう?
いくら隣人とは言え、勝手に敷地内に入ってこられるのは嫌だし、困るという事を伝えますよね。
さすがにこんな風に人のうちにずかずかと入り込む人はいないでしょうが、あなたの心にこのようにずかずかと上がり込んでくる人はいるのではないでしょうか?
例えば、もう結婚適齢期なんだから早く結婚したら?とか、そんな小さな悩み事をいつまでもめそめそしててもしょうがないとか・・・
このように、自分の心の深い部分に土足で上がり込んで来るような人っていませんか?または、このように他人の心に土足で上がり込んでいませんか?
境界線を引くとは他人の心に土足で踏み込まない、自分の心に土足で踏み込ませない事を意識的に行う事です。
ここまでなら上がり込まれてもいいですが、これ以降は侵入してこないで下さいときちんと相手に伝える事が大切です。
要は、相手に対してはっきりと嫌な事は嫌とNOを示す事が重要です。境界線を示す事で、相手もそれ以上踏み込んで来なくなりますし、適切な距離感を保つ事が出来るでしょう。
親しき仲にも礼儀ありという諺がありますが、親しき仲だからこそしっかりと境界線を引いておくことが大切なのです。
課題の分離を心掛ける
アドラー心理学では人と心理的な境界線を築けていない事を課題の分離が出来ていないと表現しています。
課題の分離とは、相手の課題と自分の課題を分ける事です。相手の課題を自分がコントロールしようとしてしまう事を、アドラー心理学では課題の分離が出来ていない人と見なしています。
課題の分離が出来ない事で人はストレスを抱えます。土足で自分の課題に首を突っ込まれた人はもちろん、土足で首を突っ込んだ方にも大きなストレスを残します。それは、他人の課題に首を突っ込んでも自分が思ったようにコントロールし続ける事は不可能だからです。
思い通りにならない事に対してのフラストレーションが大きく積もってしまい強烈なストレスになって行くのです。
特に、母親が子供に対して課題の分離が出来ていないケースが多く見受けられます。
自分の子供を自分の思い通りにコントロールしたいという思いを深層心理に持つ母親と、自分の事に首を突っ込まれたくない子供の対立はいたる所で起きていますよね。
この場合、母親は子供はひとりの自立した存在だという事を認めてあげて、過度に干渉しないように注意をする事が大切です。
父親の子供へ対する無関心さが信じられないという母親も多くいますが、子供にとっては干渉されない事が自分の存在を認めてくれているというアプローチになっているのです。
子供の成長において母親に求められる役割のひとつは、子供が自立し、それでも傷ついて戻って来た時に無条件の愛で子供を包み込んであげる事です。そうすることで、子供は自己受容が出来るようになってくるのです。
過度に子供に関わり過ぎる事は課題の分離が出来ずに、いつまでたっても子離れ出来ない親になってしまいます。
肉親でも自分は自分、人は人という意識を持つ事が親子の信頼関係を築く上では大切です。
3.心の防衛機能を強化する
人と接する時に心を開かなくてはいけないと思い込んでいる人は数多くいます。しかし、誰かれかまわず心を開いていると結局の所、自分自身が一番傷ついてしまいます。
人に心を開くとは裸の心を人前に晒す事です。そこを相手に切りつけられたらひとたまりもありません。
自分の悩みや本音をつつみ隠さず相手に伝えたとした場合、例え相手に悪気がなかったとしても言葉の暴力であなたを傷つける事はあるでしょう。
- そんな事で悩んでてもしょうがないじゃない
- いつまでも過去の事を引きずってて情けない
- 過ぎた事だし前を向いて歩こう
など、自分の悩みや本音を受け止めてくれるわけでもなく、自分の課題に土足で入り込まれてしまう場合、無防備な分多くの攻撃を心は受けてしまいます。
コーチやカウンセラーのように守秘義務をしっかりと守り、自分の課題に踏み込んでこない上に、しっかりと悩みや本音を受容してくれ、安心安全の場を確保する専門職以外の人に裸の心で接する事はリスクの方が多いのです。
だからこそ、私たちは心に防衛機能をしっかりと持つ事が大切です。
「無理やり人に心を開かなくてもいいんだよ」、「自分の心を守ってもいいんだよ」と自分自身に伝えてあげる事も心の防衛機能を強化する方法になります。
心の防衛機能についてより詳しくは下記の記事をご参照下さい。
親に十分に甘える事が出来た子供は防衛機能が強い
子供の頃に親に十分に甘える事が出来た子供は心の防衛機能がとても強い傾向があります。たとえ、裸の心を傷つけられたとしても、裸の心自体の防衛力が強いので傷はとても小さくて済みます。
私たちは子供の頃は親の保護なしで生きて行く事は出来ませんよね。子供の頃の私たちにとって親は神にも匹敵するほど大きな存在だったという事です。
十分に親の愛情を受けて甘えられた子供は次第に外の世界に興味を持っていきます。そして、次第に外の世界を探索するようになるのです。まるで鳥のひなのように。しかし、外の世界は知らない事や怖い事、不安な事もいっぱいあります。
その時に、いつでも甘えられる親に戻って来られる事で、子供の心は安心感で満たされます。
このように外の世界を探索しては、親に戻って甘える事を繰り返す事で、子供の心の中にはいつしか自分を満たす親の存在が確立されます。
この事を心理学では「親の内在化」もっと詳しくお伝えすると、「受容的な親の内在化」といいます。
自分は自分のままでいいんだという安心感が育つ事で、子供は次第に親から離れても自らの心を労わる術を備えるのです。
厳しく育てられた子供は防衛機能が弱い
一方、親に厳しく育てられた子供は防衛機能がとても貧弱で弱いのです。
- いつまでも甘えているんじゃない
- はやく自立しなさい
- めそめそしているんじゃない
このように厳しく育てられた子供は親に甘えたいのに甘える事が出来ません。そのため、本来心に必要な「受容的な親の内在化」が出来ないまま大人に育ってしまいます。今の日本では子供の頃に十分に親に甘えて育った人よりもむしろ甘えられずに育った人の方がはるかに多いのではないでしょうか。
この場合、心の中にいつでも自分を受容してくれる存在がいないものですから、ちょっとした事で傷をつけてしまったり、立ち直れなくなったりしてしまうのです。
このような状態でだれにでも心を開くのはとても危険な事なのです。世の中、自分を受け入れてくれる人ばかりではないからです。
「受容的な親の内在化」が出来ている人であれば、自分を受け入れてくれない人から傷をつけられても、心の中にいる受容的な親が自らの心を癒してくれますが、いない人の場合もろに攻撃を受けて傷ついてしまいます。
子供の頃に親に甘える事が出来なかった人はとても傷つきやすく弱いのです。
防衛機能を強化する事で守りの内在化を進める
とはいえ、大人になった今、親に甘える事は出来ませんよね。
そのため、私たちは傷ついた心を防衛すべく代替の防衛方法を身に着けて行く必要があります。それが、先ほど紹介したように意図的に自分の心を守る言葉を投げかけたりする事につながります。
また、自分の心を守る方法も内在化して行く事が出来るのです。
どういうことかというと、最初は防衛機能として心に鎧を着こんでいたとしても、それが次第に自分自身の特質になって来るため、鎧を外しても裸の心が柔軟に強くなって行くという事です。
「受容的な親の内在化」を別の守りで代替する事が出来るという事ですね。このことを「守りの内在化」と言います。
よって、心が傷つきやすいと感じられている方は防衛機能を強化する「守りの内在化」を行っていく事をおすすめします。
人と信頼関係を築くならば、自らの心を防衛し強くなることがおすすめです。いい意味で細かい事が気にならなくなるため、心が疲弊する事が徐々に減って行く事でしょう。
「守りの内在化」について詳しくは下記のリンクをご参照下さい。
4.顔を合わせる頻度を多く持つ
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが1968年に出した論文で世の中に浸透するようになった単純接触効果と呼ばれる法則があります。どのような法則かというと、人は興味がなかったり、苦手だと思っていたものも何度も見たり、聞いたりすることで好意的な感情になって行くという効果を指します。
広告業界などは古くからこの単純接触効果を使って莫大な利益を上げている業種で知られています。また、最近ではインターネットマーケティングなどでも頻繁に使われていますよね。その人の顔を出す事で親近感を得てもらうように工夫されています。ちなみにこのブログのプロフィールの画像も単純接触効果を狙っています。
ただし、この単純接触効果、嫌いな人に対しては頻繁にあうほど、より嫌いになって行くと言われています。人と信頼関係を築くには相手に嫌われないよう心掛けつつ、頻度を多く持つよう心掛けると相手に対して好印象を残す効果が期待出来ます。
5.スキンシップを心掛ける
人はスキンシップを測る事で脳内物質である幸せホルモンオキシトシンが分泌されるようになっています。このオキシトシンは魔法の秘薬とも言えるほど、私たちに素晴らしい影響を与えてくれます。
パーソナルスペースを徐々に近づけてスキンシップが図れる間柄になるとお互いにこのような効果が表れます。
- 愛情深くなる
- 共感力が高まる
- より多くの人にやさしくなれる
- ストレスホルモンコルチゾンの減少
- 幼少時のトラウマの軽減
- 免疫力の向上
上記は代表的な効果の一例ですが、ほかにもまだまだ素晴らしい効果があります。
このオキシトシンが分泌される事で、対人関係のおける能力は上昇して行きます。しかも、オキシトシンが一度分泌されると、その効果は持続します。オキシトシンが分泌されるほど性格は穏やかになり、共感力に溢れた人になって行きます。
オキシトシンについてより詳しくは下記の記事をご覧ください。
性格が向上する事でより人と信頼関係を築くのは容易になって行くことでしょう。
6.空気を読む
今この瞬間に何を求められているのか?という空気を適切に読むことも人と信頼関係を築く上で磨いておきたい能力です。
例えば、お葬式の時にひとりだけニコニコ笑っているようでは空気がまったく読めていないと言わざるを得ませんよね。人の結婚式の時に仏頂面をしているのも空気が読めていませんよね。
人との距離感はこのように自分が発するインパクトでも大きく影響を与えてしまいます。人が発する空気や場が求めている空気を察する事は信頼関係を築く上で必要不可欠です。
では、どうしたら空気を読むのに敏感になれるのか?それは簡単です。人や場に意識を向け続けておくよう心掛ける事です。空気が読めなくなってしまう理由の大半は意識が自分自身に向かっている時です。
自分に意識が向かってしまっていては、周囲の状況にネットワークを張り巡らせる事は出来ませんよね。常日頃から周囲に意識を向けるよう心掛ける事で次第に空気の読める人になって行く事でしょう。
Ⅴ.自分を高める事が信頼関係を強固して行く秘訣
この章では自らを高める事に焦点を合わせて行きましょう。自分自身の性格や人格が向上する事が出来れば人と信頼関係を築く上で強力な武器になりますよね。
私たちは人を変える事は出来ません。しかし、私たちはどのような時からでも自分自身を変えて行く事は出来ます。時間はかかるかも知れませんが、自分を変える事は誰にでも出来る事ですよね。
私たちは絶えず自分を磨き続けて行く必要があるのです。そうする事が遠回りに見えても、人と信頼関係を築く上で着実な道だと言えるでしょう。
1.何よりも大切な自己受容
アドラー心理学では自己受容が出来てはじめて他者を信頼し、他者に貢献出来ると説いています。要は、自分を心から受け入れる事が出来てはじめて、人に対して愛情を持って接する事が出来るのです。
自己受容とはありのままの自分を受け入れてあげる事です。
ありのままとは自分の強みはもちろん、弱みも評価・判断せずに受け入れてあげるという事です。
先ほど、「受容的な親の内在化」についてお伝えしましたが、あなた自身が自分自身を受け入れる事も同様の効果を発揮します。
私たちの心の中にはインナーペアレントとインナーチャイルドが同居しています。このインナーペアレントが受動的な親の内在化によって、インナーチャイルドを受容する役目を担っていれば自然と自己受容は出来てしまいます。
しかし、多くの人のインナーペアレントはインナーチャイルドを評価・判断したり、失敗した時には攻め続ける性質を持っているのです。
その為、インナーチャイルドは傷ついてしまいます。
この心の中のインナーペアレントとインナーチャイルドに気が付き、彼らに気付いている第3者としてのあなたがインナーチャイルドを受容して行く事で次第にインナーチャイルドは回復して行きます。
もし、あなたが自分で自分を責めていると感じた時には是非ともインナーチャイルドに声をかけて癒してあげて下さい。
- 失敗してもいいんだよ
- 悲しかったら思いっきり悲しんでいいよ
- 今までつらかったんだよね
などなど
このようにインナーチャイルドに声をかけてあげることはあなたの心に栄養を与え続けて行くが心理学的に証明されています。
自己受容について詳しくは下記の記事をご覧ください。
自己受容とは何か?自己受容するために習慣化していただきたいたったひとつの方法
2.嫌われる勇気を持つ
子供の頃に親に甘えられなかった子供ほど、大人になってから人の目を気にしすぎるようになってしまいます。子供の頃に親に甘えられなかった子供は、親に見捨てられないようにけいい子でいつづけなければいけないという思いを強めてしまいます。
そのいい子でいつづけなければいけないという思いは大人になっても消えることなく、その人の深層心理で持ち続けてしまうのです。
人から嫌われる事がとても傷つく為、人から嫌われないようにいい人でいつづけるのです。そして、いい人でいつづけるために自分をないがしろにしてしまう傾向が強いのです。
自分の都合よりも人の都合。自分の事よりも人の事。自分の用事よりも人の用事の方を優先してしまいます。また、当然人に対してNOを伝える事も出来ません。
このように自分をないがしろにすることは心の中で常に自分を否定し続けている事につながります。自分を受容できていないという事ですね。
確かに子供の頃は大人に見放されたら生きてはいけないかも知れません。しかし、大人になった現在、人に見放されても死ぬことはありませんよね。
その事をしっかりと理解し、きちんと自分を大切にする事がなによりも大切です。
鏡の法則の野口嘉則さんが自分を大切にして生きようと決めた時に書いた詩をご紹介しますね。このように自分を勇気づける意識を持つ事で、あなたの心は次第に軽くなっていくことでしょう。
「がすること」
がの欲求を大切にすることによって、を嫌う人がいるとしたら、を嫌いになってくれたほうがいい。
がの気持ちを大切にすることによって、から離れていく人がいるとしたら、離れて行ってくれたほうがいい。
その人たちがを嫌って離れていってくれたら、はますます自分のことを大切にしやすくなる。逆に、その人たちと仲良くし続けようとしたら、は自分の欲求や気持ちを永遠に抑え続けなければならない。
だから、がを大切にすることによって、を嫌って離れていく人がいるとしたら、そうしてくれたほうがいい。
だれがの事を嫌いになろうとも、だれがから離れて行こうとも、
がすることは自身を大切にすること。自身の味方になること。自身をゆるし、愛すること。
続けて、ゲシュタルト両方の創始者フリッツ・パールズ博士の「ゲシュタルトの祈り」も紹介させて頂きますね。
「ゲシュタルトの祈り」
私は私の事をする。
あなたはあなたの事をする。
私は、あなたの期待に応えるために生きているわけではない。
そして、あなたも、私の期待に応えるために生きているわけではない。
私は私、あなたはあなた。
もしも偶然、私たちの心が触れ合うならば、それは素敵なことだ。
もし触れ合えないとしても、それは仕方のないことだ。
例え、人から嫌われようともあなたがあなたを大切にして行くことが出来れば、それはもっとも素晴らしい事ではないでしょうか。
人はありのままの自分に許可を出せた時、魅力を輝かせます。たとえ、ありのままの自分でいる事で離れて行く人がいたとしても、あなたに見合った素晴らしい人たちと知り合い信頼関係を築いて行けることでしょう。
人に嫌われる勇気を持つ事であなたは真の自由を得る事が出来るのです。
3.セルフイメージを高める
セルフイメージとは自分が認識している自己像です。自分はおちょうし者だとか、人前で話すのが苦手だとか、右脳派だとかもセルフイメージですね。このセルフイメージ実は自分が他者からどのように見られているか?という所から形作られて行きます。
ようは、他者から見られているであろう自分象を無意識のうちに演じてしまうのです。自分はいい人に見られているだろうなとか、自分は話しづらいと思われているだろうなとか、自分はいじられキャラだなといったように人から見られているであろう自分を予測し、演じてしまうという事ですね。
私たちが自分だと思っている性格も実は思い込みから生まれた産物なのです。そして、人は一度セルフイメージが出来上がってしまうと、無意識化でそのセルフイメージ通りの自分になるよう行動し続けて行きます。
逆を言えば、セルフイメージとはかけ離れている行為や行動はとれなくなってしまいます。
例えば、自分は重要な人物にはなりえないというセルフイメージを持っている人は、自分にかけがえのないチャンスが巡って来たとしても、自分には無理だと考え手放してしまうでしょう。
このように、人は自らのセルフイメージに縛られ日々を過ごしています。だとするならば、セルフイメージを高める事が自分自身を高める事になりますよね。
セルフイメージを高める方法は多岐にわたります。詳しくは下記の記事をご覧ください。
4.自分の感情と向き合う
自分の感情と向き合うのは自分を高める上でかかせません。人は大なり小なり心に未消化の感情を持っているものです。そして、その未消化の感情は絶えず無意識化で心の奥底に蓋をして押さえつけられています。
感情は感じきる事で初めてなくなって行きます。逆に感じきらないといつまでも心の奥底に抑え込み続けてしまいます。感情を溜めこみ過ぎることで、この心の奥底に感情を抑え込む力に大きな負荷がかかってしまいます。その負荷が大きくなると慢性的なストレスや疲れとなって自らに跳ね返って来ます。
感情をきちんと発散していくと感情を抑え込むのにかかっていた力が、逆に自らを支える力として転換して行きます。
また、感情はしっかりと表れた瞬間にそれと気付き味わって行く事も大切です。ポジティブな感情はもちろん、悲しみや苦しみといった感情もじっくりと味わって見て下さい。しっかりと味わう事で次第に感情は発散されて行くでしょう。
下記の記事ではそんな感情をしっかりと感じ取り、エネルギーに転換して行く方法を詳しく書かせて頂きました。よろしければご覧ください。
5.思い込みを手放す
私たちは自分に対しても思い込みを持っていますが、人に対しても思い込みのフィルターをつけて接しています。
- あの人はああいう人だから
- すごくいい人だ
- 融通が利かない人だ
このように無意識的にあなたは人にフィルターをつけているのです。そして、あなたがフィルターをつけて接した人も無意識的にあなたの予想どおりの行動を取っていくのです。あなたのフィルター通りのセルフイメージを演じてしまう分けですね。
この効果は心理学ではピグマリオン効果と呼ばれています。人は人が期待する自分を無意識に演じてしまうという事ですね。それがいい期待であっても悪い期待であっても。
例えば、あなたがある人をとても嫌な奴だと嫌っていても、別の人からは良い人だと好かれている事もあるでしょう。あなたの前では嫌な人を、別の人の前ではいい人を意識的に演じているのではなく、見ている人のフィルターに合わせて無意識に行動様式が変わってしまうのです。
とはいえ、無意識的な思い込みをどうやって外せばいいんだとあなたは思うかも知れませんね。大丈夫。ご安心ください。難しいことではありませんから。
どのような人と接する時にもこの人に対して自分は思い込みを持っているかもしれないと意識する事を心掛けてみて下さい。そうすることで、思い込みのフィルターは徐々に外れていくのです。
6.ドライバーを見つける
心理学者のデイビー・ケイラーは私たちが幼少期に両親に行動に駆り立てられたメッセージをドライバーと表現しています。
ようは幼少期にこうであれと親から意識的であれ、無意識的であれ受け取ったメッセージを私たちは大人になっても持ち続けているのです。そして、そのドライバーが私たちの行動を制限しているのです。
ケイラーはドライバーは大きく分けて下記の5つに大別出来ると伝えています。
- 完全であれ
- 努力せよ
- 急げ
- 喜ばせろ
- 強くあれ
これらはいい事のように感じるかもしれませんね。確かに、自発的にこのような気持ちを持つ事は社会生活を送る上でとても力強い能力になるでしょう。しかし、無意識的な強迫観念からこのようなドライバーを持っていると心身ともに衰弱をしてしまう要因になります。
例えば、完全であれ。このドライバーを持っている人は幼少期に親から期待をかけられた人が持ちやすいドライバーです。学歴をつけていい会社に入って人より出世してもらいたいという思いを親が持っていた場合、子供は自分は完全でなければいけないという強迫観念を持ってしまいやすいのです。
そして、大人になってもこのドライバーに縛り付けられて、何事も完全にこなさなければ自分の価値がないと無意識的に感じるようになり、完全でない自分に憤りを感じ続けて日々を送るようになってしまいます。
ほかのドライバーも強迫観念的に持っていると、自らを傷つける要因になってしまいます。もしあなたが上記5つのなかで「~なければいけない」という思いが強いドライバーがあるのであれば、意識的にそうでなくてもいいんだという事を自分に言い聞かせてあげる習慣を作ってあげて下さい。
そうすることでドライバーは次第に弱まって行きます。
例えば、完全でなければいけないというドライバーをあなたが持っていた場合、自分自身に向かって、完全でなくてもいいんだよ。不完全でもいいんだよ。どんな自分でもいいんだよ。などという言葉を投げかける事はとても効果的です。
私も完全であれというドライバーをかつて持っていました。しかし、あいだみつをさんの下記の言葉を繰り返していたら次第になくなって行きました。

7.瞑想をする
個人的に自分を高める方法として最もおすすめしている方法は瞑想です。
最近はマインドフルネスが流行って瞑想の敷居も低くなりましたよね。私は去年の9月より1日2時間の瞑想を毎日実践しています。どんなに仕事が押してもこの習慣を日課にしてから心がとても楽になって来ました。
瞑想の脳科学的な効果について詳しく知りたい場合は下記の記事をご覧ください。
私はマインドフルネスを知って瞑想が脳にとても素晴らしい効果をもたらすと知ってから瞑想について興味を持つようになりました。
私自身に起こった変化は下記の記事にて詳しく書かせて頂きましたので、ご関心があればご覧ください。
いい意味で人格にも影響を及ぼしています。睡眠不足も解消されましたし、何よりも集中力がついた事や、共感力が上がった事が本業のコーチングに対して大きな効果となって表れています。
このボリュームの記事はおそらく瞑想をやっていなければ書けていないと思います。また、物事の継続力がついたことも大きいなと思っています。
人格が向上される事で人との信頼関係は飛躍的に向上されて行く事でしょう。
まとめ
今回の記事では人と信頼関係を築く方法について書かせて頂きました。まだまだ、書き足りないことがたくさんあるのですが、ひとつの記事としてはボリュームがかなり長くなってしまいましたので、書き足りない部分は今後の記事で書いて行こうと思います。
人と信頼関係を築くにはまずはなによりも自分自身を向上させていく事が大切です。そして、自分自身を向上させる方法は適切なやり方で行っていけば遠回りせずに最短の道を歩むことが出来ます。今回の記事では自分自身を向上させる最短の道をお伝えしています。どれも私が日ごろから意識をしている事ばかりです。
そして、これらの事を意識するようになってから心がとても楽になって来ました。
過去の私は、自己受容できていないため、自らを責めつづけ心が疲弊していた時期が長く続いていました。そのため、身体に慢性的なコリとなってストレスが表れてくるほどでした。
過度にいい人でいつづけようとしたために、自分をないがしろにし、人の都合を最優先していた時期もありました。ようは、自分自身を大切に扱う事が出来ていなかったという事ですね。
今では自分自身を大切に扱う事を最優先しています。人の事よりも何よりも自分を大切に扱ってあげることが出来るようになりました。そして、自分自身に対して受容出来るようになりました。
自分を受け入れる事が出来た事で、他者を心から受け入れる心のスペースが出来て来たのだと思います。いい人でなければいけないと思い込んでいた以前の私であれば他者の要望を受け入れ続けている事に大きなストレスを感じていましたが、今ではそれはありません。
自分自身を大切にする事が出来ているため、心の防衛機能が強化され、心にゆとりが出来ているのが大きいのでしょう。
今回の記事全般において言える事なのですが、自分自身を本当の意味で大切に扱ってあげる事が人と信頼関係を築く上でなによりも大切な事だと言えます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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