- Q今回の記事で学べる内容はなんですか?
- A
今回の記事は2章構成となっております。第1章では自己受容をアップするための自己対話の技術について紹介させていただきます。ありのままの自分自身を受け入れ、ストレスを減らして行きたい方におすすめの章となっております。
第2章では人から好かれる人間関係を構築するための他者受容についてお伝えしていきます。他者受容は自己受容ができて初めて出来るものとなるため第2章とさせて頂きました。他者受容で相手を満たしよりよい人間関係を構築していきたい方おすすめの章となります。
1.自己受容力をアップするための自己対話の技術
第1章では自己受容力をアップするための自己対話の技術に焦点を当てて行きます。自己対話はある程度の精神的エネルギーを使うため、ストレスを少しでも軽くしてから行って下さい。
もちろん、ストレスがあっても出来ないことはありません。ただし、自分の弱さとも向き合う方法もあるため精神的疲労度がぐんと高まってしまうかもしれません。
だからこそ、ストレスが少ない時に行うほうがはっきりいって楽です。では、ここからは自己対話の具体的なやり方に入っていきましょう。
ストレスをなくす方法に関しての記事は下のリンクにまとめさせていただきましたのでご興味のある方はご覧ください。
①自分自身を認知してあげる
認知とはコーチングにおける最強の技術のひとつです。
簡単にいうとありのままの相手の存在を認めて理解することです。自己受容力をあげるためにはこの技術を自己対話として利用します。
具体的には自分自身の感情に耳を傾け感じたままを口に出すということです。
- 仕事がうまくいってとても充実していたね。
- 人に冷たくされて悲しい気持ちになったね。
- 今日は一日充実した気持ちですごせたね。
- だれも賛成してくれなくてさみしかったね。
ポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも自分自身で受け入れることで今まで意識をしてこなかった自分自身の感情に目を向けることが出来ます。
この技術を使うことで自分自身がどのような時にポジティブになり、どのような時にネガティブに反応するかを理解することが出来ます。
認知をすることのメリットは自分自身の感情の幅を知ることが出来ることです。
ネガティブな感情に蓋をしてしまっている状態では、ストレスは増えても原因の感情に気が付くことが出来ません。認知の技術で原因の感情を受けとめることが出来るからこそストレスに変化する前に濾過出来るのです。
また、認知の技術を自分自身に使い続けるだけで自然と自己受容力は強化していきます。楽しいという気持ちを味わう自分自身も、悲しいという気持ちに打ちひしがれている自分自身も自分の一面であって嫌悪する対象ではありません。
よって、どのような感情の自分自身をも受け入れることが出来てくるようになるのです。
どのような感情も受け入れることが出来るようになると感情に思考が捉われないため、ストレスが生まれてくる心の余地はなくなっていきます。
②ポジティブな口癖を意識する
ポジティブな口癖を意識することで自己受容力を強化できます。
日本人の多くは謙遜やおべっかなど自己評価を下げてしまう口癖を多用しています。相手を立てることを美徳とする日本人のよさのひとつではありますが、こういった口癖は自己受容を大きく損なってしまうものです。
特に口癖というのは音というエネルギーで発せられる分、潜在意識にダイレクトに影響を及ぼしてしまいます。
ネガティブな口癖を使うほど潜在意識ではありのままの自分自身の価値を下げ続けてしまうから怖いものです。
このような悪循環から抜け出し、自己受容力を上げるには自分にとってポジティブな口癖を意識的に使い続けることです。
自分自身の気持ちが高揚してくればなんでもいいと思います。
ちなみに私の場合は「今日も力がみなぎってくるなー」とか、「本当に運がいいなー」などです。
決して難しいことばではなく、インスピレーションで自分が気持ちよくなる口癖を意識的にいう事がポイントです。
③焦点をあわせる
焦点を合わせるとは潜在意識に対して質問をすることです。
私たちの潜在意識は検索エンジンのようなもので質問をすると答えを導き出してくれる性質があります。
本来蓋をしている感情に対しても有効で潜在意識に質問をすることでストレスの原因となっている感情に気が付くことが出来ます。
具体的には「今どのような感情を感じているの?」とでも聞いてみて下さい。
- 「会社での人間関係が思い通りに進まなくてつらい」
- 「会社でどのように思われているのかが怖い」
- 「気力に満ちていて楽しい」
- 「日々充実感を感じている」
ポジティブな感情が出る時もあるでしょうし、ネガティブな感情が出ることもあるでしょう。
ポジティブな感情が出た時は思う存分気持ちを味わってみて下さい。
ポジティブな気持ちを味わうほど幸せな気分に浸れることでしょう。当然、自己受容力は上がってきます。
逆にネガティブな感情の時はただ認知をしてあげるだけでかまいません。
ネガティブな感情が心の声として出てくることはとてもいいことです。もし蓋をしてしまっていたら大きなストレスとなってしまう元になってしまうのですから。
質問することでネガティブな感情が顔を出してくれればストレスに変化をしてくることはまずなくなります。
いままで忌み嫌っていたネガティブな感情を認めてあげて下さい。
ネガティブな感情は認められるだけで負のエネルギーを減少していきます。ただ単に主人に声を聞いてほしいだけなのです。
④擬人化する
表層意識に具現化してきたネガティブな感情を頭の中で擬人化する技術です。
たとえば、さみしいという感情なら「さみしん」などと名前をつけて上げてください。そして、目をつぶってさみしんと頭の中で対話をするのです。
「さみしん」のイメージが出来たら、そのイメージと対話をしてみて下さい。
- いままで「さみしん」の声を無視し続けてごめんね
- 「さみしん」のさみしさの理由はなに?
- 「さみしん」も自分の大切な一部だよ
感じることや気が付いたことなどなんでもかまいません。
「さみしん」と会話をすることで、今まで蓋をしてきた感情が胸のうちから湧いてきます。
ずっと心の中で叫んでいた認められない気持ちが認められたという「さみしん」の安心感などが不思議なことに伝わってくるのです。
この自分のネガティブな感情を受け入れた時にもたらされる感情こそが自己受容力を高める上で欠かせない感情となります。
この時初めてポジティブな感情もネガティブな感情も受け入れられた自分自信の満たされた感情に気が付くことでしょう。
1.自己受容力をアップするための自己対話の技術 まとめ
第1章では自己対話の4つの方法について紹介させていただきました。
ポジティブな感情はだれしもがともにいて楽しいものですが、ネガティブな感情は多くの人が蓋をしてしまう感情です。
自己対話ではネガティブな感情を意識的に受け入れる心構えを持つことで自己受容力が高まることをご理解いただけたことと思います。
ネガティブな感情は本来無理やり抑えなければ悪さをするような子ではありません。私たちはネガティブな感情だという理由だけで有無を言わさず心の独房に放り込んでいたのです。
それではネガティブな感情が怒りに震えてもしかたありませんよね。ネガティブな感情の個性を認めつつも、敵対するのではなく自分の大切な感情の一部として受け止めることで人間性の幅が広くなっていきます。
その結果、ストレスで一喜一憂することはなくなってくるのです。
2.人から好かれる人間関係を構築する他者受容
第2章では人から好かれる人間関係を構築するための他者受容についてお伝えしていきます。
自己受容が高まれば必然的に他者受容も高くなって行きます。自分を大切にできる人は他人をも大切に出来るのです。
自己受容力を高めストレスに凝り固まった自分を手放すことで必然的に人間関係におけるトラブルは減っていくことでしょう。
この章では一歩さきに進み他者受容をより強固にする技術についてお伝えしていきます。
自己受容を高めれば他者需要は高まります。本来、これだけで十分すぎるほど人間関係は劇的に向上するものです。しかし、会社の人間関係など早急に関係を修復したい場合などは自分や他者が変わることを待っている時間は限られています。
その為、すぐにでも他者受容の効果を発揮する技術をお伝えしていこうと考えました。その技術とはNLPの技術とコーチングの技術です。
NLPの技術
NLPとはコミュニケーションスキルです。NLPには他人とのコミュニケーションに役立つスキルと自分とのコミュニケーションに役立つスキルがあります。
今回紹介するスキルはおもに他者との信頼関係をより深く構築する技術です。
ミラーリング
ミラーリングとは会話相手の動作をまるで鏡に映したように反復する様を指します。
話し相手が大きな身振りをすればこちらの身振りも大きく。腕組みをすればこちらも腕組みをしていくといった状態です。
相手のしぐさをミラーリングすることで相手の無意識に影響を与えていきます。
自分と似た動きをすることで、相手の無意識化では心理学でいうところの類似性の法則により親近感がわいてくるのです。
しかし、相手の動作をミラーリングしていることを相手の表層意識で悟られてしまっては不快感を持たれてしまいます。そのため、さりげなく相手に気が付かれない程度でミラーリングをしていくことがポイントとなります。
ミラーリングは単純なスキルにもかかわらずその威力は絶大で、相手との信頼関係を築くにはとても効果的な方法だといえます。
ペーシング
このペーシングもミラーリング同様相手の無意識化に働きかけていくスキルです。
ミラーリングが相手の動作に合わせることに対して、ペーシングは相手のペースに合わせていく技術です。
例えば、相手が早口ならこちらも意識的にスピードを上げて話しますし、相手がゆっくりと話すタイプならこちらもペースを合わせるといった具合にです。
スピードもそうですが、声の大きさや、息遣い、間のとり方など相手のペースのすべてに焦点を合わせていきます。
この技術も相手の無意識化に働きかける技術のため相手との信頼関係を構築するうえで欠かせません。
リーディング
リーディングとはミラーリングとペーシングで相手の動作やペースを合わせることで、相手と一体感が生まれ自然とこちらがリードしている状態をさします。
たとえば、こちらが早口で話し始めたら相手が早口で話し始めたり、こちらが大きな動作をすれば相手も同じように動作が大きくなるといった感じです。
この状態になると相手との一体感は極限まで高まっています。
相手との信頼関係はすでに構築され、ともに話をしているだけで気分が楽しくなってくるのが感じられます。
会社の人間関係で苦手意識を持っている人にでもこの技術は有効です。
いつもは気が合わないと感じていたけどなぜだか話しやすいという印象を相手は持つことになります。これらの技術を使っていくことで相手との距離はぐっと縮まっていくのです。
NLPについてより詳しく知りたい方は下記の記事をご覧下さい。
コーチングの技術
コーチングの技術を通常のコミュニケーションで使うだけでも他者との信頼関係に大きく貢献します。特にコーチングでももっとも使い効果の高い方法をお伝えしていきます。
反映
こちらからみて相手の映ったままを伝えていく技術です。
- 「なんだか調子悪そうだね」
- 「すごく元気そうだね」
- 「今日はずっと黙ってるけどどうしたの?」
このように自分の意見はまじえずに相手から受ける印象をそのまま反映して表現する技術です。
この技術により相手はしっかりと受け止められているのだなという安心感を持つのです。
認知
私としては認知のスキルはコーチングの技術として以上に通常のコミュニケーション全般を含め最強のスキルだと思っています。
この認知の技術はあいての存在そのものを認める技術です。
相手のbeingに働きかけるからこそ、相手にとってはとてつもなく響く言葉となってくるのです。
「優しさが人柄ににじみ出てるよね」
「行動力があるよね」
「人知れず努力してるもんね」
多くの人はbeingをないがしろにしているからこそ、このように自分のbeingを認められるだけでも大きなインパクトを受けるのです。
認知のスキルの具体的な方法は対人コミュニケーション最強のコーチング技術30選!をご覧ください。
この記事はすべて認知の技術について書いております。
励まし
はげましも認知同様力強いスキルです。認知と励ましのセットは人の意識を変えるほど強力です。ただし、一般に考えられている励ましでは人にインパクトは与えられません。
コーチングの励ましとは理由とセットで相手に伝えるため、インパクトが大きいのです。
「ずっと努力してきたところを見てきたよ。絶対にやれば出来るよ。」
「あきらめる必要はないよ。だってその能力は備わっているんだから。あとは決心だけだよ」
「自信を持って。努力は期待を裏切らないよ」
こちらが感じている理由をつけることで励ましの技術は相手をやる気にさせることが出来ます。会社の人間関係でも必ず使えるスキルです。
人から好かれる人間関係を構築する他者受容 まとめ
自己受容力を上げていければ必然的に他者を認めていく気持ちは高まります。
しかし、自己受容力が上げるにはある程度の時間を要します。他者受容が出来るようになるまで待っていては現状の人間関係を改善するのに時間がかかってしまいます。
この章では自己受容力がまだ養われていなくても、他者との信頼を構築する技術についてお伝えさせていただきました。
他者との信頼関係を自分から構築することが出来れば人間関係の悩みは自然と小さくなっていくものです。
他者との信頼関係を構築するスキルを使いながら自己受容力をつけて、最終的には自然体で他者から信頼を得れる人を目指してみて下さい。
まとめ
今回の記事ではありのままの自分を受け入れられないことがいかにストレスの元になっているかをお伝えさせていただきました。
doingやhavingでいかに物質的な成功を収めてもbeingが満たされないで不幸に陥っている人はたくさんいます。
それほど、beingが満たされないストレスというのは私たちの生活に大きく影響を及ぼしてしまうものなのです。
今回の記事ではbeingを満たすために重要な技術についてお伝えさせていただきました。
中にはばからしくなるような技術もあるかとは思いますが、潜在意識を活用した効果のある方法ばかりですのでよろしければお試しください。
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参考文献
脳と言葉を上手に使うNLPの教科書 前田忠志 実務教育出版
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