- Qこの記事で学べる内容はなんですか?
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セルフコーチングがどのようなものかを理解できます。そのうえで、セルフコーチングの技術を体系的に学ぶことが出来ます。セルフコーチングに興味があり、ご自身でセルフコーチングをやってみたいという方にお勧めの記事となっております。
この記事でお伝えする内容は
- セルフコーチングとは何か?
- セルフコーチングをやってみよう
となります。
1.セルフコーチングとはなにか?
読んで字のごとく自分で自分をコーチングする事です。とはいえ、プロのコーチのコーチングのように専門知識をもっていなくても出来るのがセルフコーチングのメリットです。紙とペンさえあれば時も場所も選ばず自分自身をコーチングする事が可能なのです。
一方、デメリットとしてはプロのコーチのように自己の内省を促す深い洞察はできません。コーチングの度合いとしてはプロにコーチングを受ける方がはるかに効果が高いのです。
とはいえ、セルフコーチングは毎日継続的に行うことも可能なためやる気さえあればプロのコーチングを受けるくらい自己変革をしていく事も可能です。
まとめるとセルフコーチングは一回一回のコーチングでの変化は大きくありませんが、継続する事でプロのコーチングに匹敵するほどのインパクトを自分自身に与えるポテンシャルを持っているという事です。
毎日継続してセルフコーチングを行うことを習慣化づけることが出来ればとても大きな変化を体験することが可能となるのです。
セルフコーチングで扱う3つのテーマ
セルフコーチングでは下記の3つのテーマを主に扱っていきます。
- 自己実現
- 自分軸の発見
- 問題解決
それぞれ具体的に見ていきましょう。
①.自己実現
夢や目標を実現するためのテーマです。現在、どのようにしたら夢や目標に向かって進むことが出来るのか?深層心理に問いかけることで、自分が進む方向性や行動の仕方がより明確になってきます。
②.自分軸の発見
自分軸の発見とは自分自身のbeingを発見することだと言えます。自分自身の心は何を求めているのか?どのような生き方をしたいのか?本当の価値観とは何か?深層心理の奥底にある心のあり方をセルフコーチングによって見出していくのです。
③.問題解決
現在抱えている問題を解決する事です。深層心理に質問を投げかけることで、表層意識では思いもつかなかった解決策が導き出されてきます。いくら頭で考えこんでも解決が出来ない問題でも深層心理に任せることで意図も簡単に解決策が導き出されることはよくあることです。
セルフコーチングにおける3つの価値観
セルフコーチングを始めるまえに知っておいていただきたい3つの価値観があります。それが下記の3つとなります。
- being・・・ある事
- doing・・・する事
- having・・・もつ事
この3つの価値観はコーチングにおいてとても重要な考えです。特に深層心理をさぐるセルフコーチングではbeingの考え方を知っておくことは必須です。まずはそれぞれの価値観について具体的にお伝えさせていただきます。
being・・・ある事
自分自身のあり方です。深層心理が望む心のあり方と言ったほうが分かりやすいかも知れません。自分が何に感動し、何に喜びを感じ、何に充実感を感じ取ることができるのか。このように人間として内面的にこうありたいと感じている価値観をbeingと言います。
doing・・・する事
doingとは行為です。havingを手に入れるために行う事すべてがdoingとなります。資格をとるために勉強をするのも、マイホームを買うために働くのも、希望の大学に行くために努力をするのもdoingです。
having・・・もつ事
havingとはdoingによって得られるものや事柄です。肩書や資格、学歴、地位や名誉などもhavingですし、車や家、宝飾品などもhavingです。
セルフコーチングでは心のあり方が大事
しあわせでありたい。人の役に立つ人間でありたい。正直でありたい。優しくありたい。このようなbeingを深層心理では持っていたとしてもわたしたちは日々の生活に追われるあまり、自分の本当の心のあり方を忘れてしまっているものです。
自分自身がどのような事に喜びを感じ、価値観を見出すのかが分からないと、しあわせは訪れません。なぜなら、人の心からのしあわせとは深層心理が求めるbeingに沿った時に始めて感じられるものだからです。
beingに沿った生き方をする上で、doingやhavingを載せていくことが価値ある人生の第一歩だと言えます。しかし、多くの人はbeingをないがしろにして、doingやhavingを求める生き方をしているため、物質的には満たされても心が満たされない状態になってしまうのです。
beingは目に見えない価値観のため、学校や社会で教わる機会は多くありません。だからこそ、自分のbeingは何かをしらない人が多いのです。深層心理と向き合うセルフコーチングの最も重要な点は本来自分自身が持っているbeingを見つけることだと言えます。
beingが分かるればよりよい人生を送るうえでの指針となっていくことでしょう。
セルフコーチングによって見えてくるもの
セルフコーチングによって見えてくるものは、面白い事ばかりではありません。自分が思いもしなかった思考が出てくることで一時的に葛藤をする可能性もあるからです。たとえばそれは、順風満帆にいっていたと思っていた職場から離れ、燻り続けていた夢に挑戦したいという声かもしれません。
このような声が深層心理から出た時に、自分が押し殺していた気持ちと対峙することは良くあります。安定を取るのか?夢を取るのか?一時は、安定を選択したはずなのに、深層心理ではあきらめきれていなかったのだとしたら。。。
このように意識上では安定を望んでいても、深層心理では挑戦を除いている場合、葛藤は避けられません。実際は、セルフコーチングを行わなければ心の奥底に仕舞い込んでおけたものでしょう。しかし、深層心理を除くことでその気持ちに光が当たってしまうのです。
けれども、押し殺した気持ちに気が付くということは悪いことではありません。自分の気持ちを心の蓋に押し込めてしまうと、心の蓋に押しとどめられた気持ちはストレスとして大きく膨張してしまう性質があるからです。
光があたることで押し殺していた気持ちに気が付ければ、心の蓋を外すことも出来ます。そして、押し殺していた気持ちと対話をすることも出来るのです。
結果として、自身の選択として安定を取るにしても、心は軽くなっていくことでしょう。心の蓋に押し殺していた気持ちと対話をすることで、深層心理の奥底に充満していたストレスは発散されていくからです。
深層心理の奥底に押し殺していた気持ちと向き合うには葛藤が生じますが、その気持ちを乗り越えればご自身にとって有意義な体験となることでしょう。
2.セルフコーチングをやってみよう
第2章では実際に紙とペンを用意していただきセルフコーチングを体験していただきます。質問リストは用意してありますので、あなたは記事を読み進めていただきながら記事の質問に対して紙に感じた事を書きだして行って下さい。
セルフコーチングはやればやるほど深く内省が出来るようになっていきますので、はじめのうちは感じた事を思いつくままに紙に書きなぐっていただくだけで十分です。回数を重ねて行くうちにあなたの深層心理からの声が聞こえてくるようになるでしょう。
紙を用意する
セルフコーチングでは紙を使います。ここではどのように紙を使っていくのかについてお伝えさせていただきます。
深層心理と対話をするセルフコーチングの基本は深層心理に質問を投げかけていくことです。質問の投げかけ方に関しては後述させていただきます。深層心理に投げかけた質問の答えが頭に浮かんだ時に紙に書き出していきます。
書き出すと言っても、ノートを取るように一行一行丁寧に記述するのではありません。深層心理から浮かび上がる返答は瞬時に様々な種類が出てくるため、目の前にある紙にひたすら書きなぐっていくことをお勧めします。
分かりやすく言うと、深層心理との対話を自動筆記するようなイメージです。セルフコーチングでもコーチング同様に相手に意識のすべてを集中していく必要があります。コーチングで言えば、相手と言えばクライアントですが、セルフコーチングの場合相手は深層心理となります。
深層心理と対話をしている時に、メモをすることだけに夢中になってしまっては、本当に重要な事柄を深層心理から引き出すことは出来ません。常に深層心理にスポットライトを浴びせた状態を保ちながら、重要だと思う個所を書きなぐりでメモを取るようにして下さい。
まとめるのは深層心理との対話が終了した後でかまいません。
深層心理と対話するセルフコーチング質問リスト
この項目では深層心理とのセルフコーチングのやり方についてお伝えしていきます。さきほど第1章でお話した3つのテーマ(自己実現、自分軸の発見、問題解決)について具体的にどのようにセルフコーチングするかを見ていきましょう。まずは今回紹介した例を参考にして深層心理と対話をしてみて下さい。
対話に慣れてくると、自分が聞きたい内容について深く聞けるようになってきます。そうなれば、徐々に質問の内容を掘り下げてみて下さい。掘り下げる質問としておすすめは「具体的には?」「他には?」「それから?」という拡大質問です。
主に未来質問、過去質問、現在質問、視点変換というコーチングのスキルを使った質問リストとなります。これらの質問をより深く理解したい方は全6回の動画セミナーを作成しましたので下記のボタンをクリックして動画セミナーをご覧ください。
1.パワフルクエスチョンの絶大なる効果
2.今この瞬間に意識を向ける最強の質問
3.視点変換のスキル‐相手の視点を劇的に変える聞き方
4.数値を活用した拡大質問 相手の答えを明確化していく方法
5.【俯瞰のスキル】全体から現状を把握する聞き方
6.【設問のスキル】哲学的な深い問いを投げかける事で内省を促す質問
①.自己実現
夢や目標を実現するために、現在何をするべきかがテーマとなります。
質問1 未来質問
将来どのようになっていきたい?
質問2 未来質問
このようになりたくないという将来は?
質問3 現在質問
今夢や目標に向かってやっている事やまだやっていない事はある?
質問4 過去質問
うまくいくときの成功パターンてなにかある?
質問5 過去質問
うまくいかないときの失敗パターンてなにかある?
質問6 視点変換
尊敬している人だったらどのように行動すると思う?
質問7 現在質問
いままでの質問を踏まえて、現在何からはじめたらいいと思う?
②.自分軸発見
自分のbeingを発見して将来どのようにbeingと沿った生き方をしていきたいかを明確にしていきます。
質問1 未来質問
望まない未来はどのような未来?
質問2 過去質問
いままでの人生で最も充実していた時はどんな時?また、それの何がよかった?
質問3 過去質問
いままでの人生で最も嫌だった時はどんな時?また、それの何がいやだった?
質問4 視点変換
周りの人は自分に何を望んでいると思う?
質問5 未来質問
なんの制約もなかったらどのようになりたい?
質問6 未来質問
その先さらにどうしたい?
③.問題解決
問題を解決して、望ましい未来を実現するためのテーマです。
質問1 未来質問
このままいったらどのような未来になると思う?
質問2 過去質問
問題を感じるのはどんな時?
質問3 過去質問
抱えた問題が少しでもやわらいだ時はどんな時?
質問4 視点変換
相手の立場だったら何を感じていると思う?
質問5 未来質問
本当はどうなることを望んでいる?
まとめ
ここまで紹介した質問例は汎用性の高い質問ですが、すべてのテーマにおいて万能的に使えるものではありません。ご自身のセルフコーチングの内容とは合わないかも知れません。その場合は、時間軸と視点変換を意識した質問をオリジナルで作り上げてみて下さい。
- 未来質問→より良い未来 なりたくない未来
- 過去質問→過去の良かった出来事 過去の良くない出来事
- 視点変換→他人や尊敬する人はどのように考え行動するか?
このように時間軸の質問と視点変換の質問をすることで、深層心理からいろいろな視点からの返答が得られます。ひとつの角度からだけでなく、様々な角度から光をあてていくことで深層心理の奥深くから様々なアイデアが抽出されてくるようになります。
こちらのリンク記事では自己実現ラボでかかれたすべてのセルフコーチングの記事をシチュエーション別にまとめた記事となっております。セルフコーチングを極めて行きたい方におすすめの内容となっておりますのでご興味のある方はぜひご覧ください。
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