【プロが教える】対話能力向上のために必要な価値観

people sitting on chairs inside a gymnasium コミュニケーション能力
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Q
今回の記事で学べる内容はなんですか?
A

対話能力向上のために必要不可欠な価値観をプロのコーチの視点からお伝えさせて頂きます。この記事を読むことで対話時においての自らの強みや弱みを客観的に分析することが出来るようになります。

どのように相手と接するかという心構えをもち、自らの強みや弱みなど客観的に分析することはとても重要です。なぜなら、これらの事を意識する事は、コミュニケーションにおいてコンパスと地図を持つようなものだからです。コンパスも地図もなく未開の地を探索するのとはまったく違います。

コミュニケーションに苦手意識を持つ多くの人は未開の地に何の準備もなく挑もうとしているため、どうしていいかが分からないだけなのです。

この記事を読むことでしっかりと冒険準備を整えて行きましょう。

この記事を書いた人

こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしていきます。

私のコーチとしての経歴について詳しくはCTIのコーチ紹介ページからご覧ください。

□シードコミュニケーションズ株式会社代表
□国際コーチ連盟認定資格 Professional Certified Coach(PCC)
□米国CTI認定CPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)

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【プロが教える】対話能力向上のために必要な価値観

1.話下手でもコミュニケーション能力は磨けるという自信を持つ

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「何か話をしなくてはいけない。」と考えている人は得てして、自分自身のトーク力ですべてを乗り切ろうって考えを持っている事が多いんですよね。お笑い芸人や身近にいる話し上手な人のように巧みな話術を駆使し、相手にあきさせずに話をし続けることこそが自分自身に求められている唯一のことだと考えてしまっているのですから、ハードルの高いこと山の如しと言った感じです。。

この時点で、無類のトーク力を持つ人たちとの比較が始まってしまうわけですから、自分がどんなにトーク力を向上しようとしても勝ちの目は薄いと言わざるを得ません。そして、自分自身のトーク力のなさに嫌悪感を抱き、落ち込んでしまうんです。このような思考回路に陥ってしまっては、自信を無くすだけでいいことはひとつもありませんよね。

コミュニケーション能力向上を果たすには、もちろん多少のトーク力も必要ですが、それ以上に、相手の話を引き出していく技術が必要不可欠です。トーク力には持って生まれた才能や、性格といった部分も大きく反映してきます。だから、トーク力を一定のレベル以上に大きく向上するには並はずれた努力が必要となります。

特に、相手の情報が何もない中でトーク力によって道を切り開いていく等ということは、プレゼンテーション並に念入りに準備をしない限りは難しいというもの。話す相手ひとりひとりに対してそこまで念入りに準備するという事は不可能に近いですよね。

その点、話を引き出す技術は生まれ持った才能や、性格が大きく反映されません。相手に沿って、相手の話を引き出していくのですから、自分自身の個性を前面に出す機会はそれほど多くはないのです。また、相手の話に好奇心を持ち、相手から情報を引き出していくため、相手の情報が何もない状態でも会話に困ることはありません。

2.相手に興味を持つ

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コミュニケーション能力の向上において土台となるものは実は話し方でも聞き方でもありません。なによりも大切な事は相手に興味を持つという事です。

あなたが嫌いな相手や苦手な相手と話をする場面を思い返してみて下さい。きっと、話をしていてとても不快な気分になって来ますよね。こんな気分じゃコミュニケーションを弾ませるなんてことは出来るはずありませんよね。

だからといって、嫌いな相手や苦手な相手を好きになる事なんて無理ですよね。

相手に興味を持つという事は、相手を無理に好きになるという事ではありません。この人は本当はどんな人なんだろう?という好奇心を持つだけでいいんです。

嫌いな人や苦手な人というだけで心のシャッターを下ろしてしまっては会話が成り立つはずはないですしね。ただ、嫌いな人や苦手な人に対しても好奇心なら向ける事は出来ると思いませんか?

初めて話す人や、気心の知れた友人に対しても好奇心を向けるとあなた自身の接し方が変わって来るのは当たり前と言えば当たり前の事なんです。

心のシャッターを閉じてしまっては会話は成り立ちませんし、緊張ばかりしていてもそうです。また、相手に意識を向けず自分の話ばかりしていても会話ではありませんよね。

あなたが相手に好奇心を向ける事が出来ればこのような事は当然なくなります。

私たちコーチは好奇心を相手に向ける専門家と言えます。そこで、この章では私たちコーチが意識的に行っている好奇心の向け方についてお伝えして行きますね。

①.ゆりかごから墓場まで

baby sleeping on white cotton
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相手に興味を持つ方法として、相手が生まれた瞬間から死ぬまでを創造するという方法があります。あなたが会話相手を見ている視点は相手の人生のほんの一部でしかありません。

相手には相手の人生があり、自分が知らない様々な側面があるという事が、相手の人生を想像するうちにより鮮明に実感出来るようになってきます。

この人はどんな人生を歩んできたのか?という視点に立って相手と接する事が出来れば、相手に対しての好奇心は尽きる事はなくなって来るものです。

結果、コミュニケーション能力の向上に大きく貢献してくれるはずです。

②.スポットライトをあてる

people standing on stage in front of crowd
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相手にイメージの世界でスポットライトをあてるのも好奇心を向けるのに効果的です。会話において相手に意識をあて続けるのはとても大切な事です。なぜなら、気を抜くとすぐに自分の方に意識が戻ってきてしまうからです。

相手にイメージの中でスポットライトをあてる事で、自分に対して意識が戻って来にくくなるという効果があります。また、スポットライトが当たっている相手はどんな人なのだろう?と想像して行くと好奇心も湧いてくるでしょう。

相手に好奇心を向けるにはこのように意識的に行う事が効果的です。

③.相手に向かって両手を伸ばす

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相手に向かって両手を伸ばすと言っても実際に相手に手を向けるわけではありません。スポットライトと同じく、相手に対して心の中で手を伸ばすイメージをしてみて下さい。この方法も自分に意識が向かないようにする方法です。

相手に対して意識を向け続ける事で、相手はより話をしやすくなって来る事でしょう。意識が相手に向かう事で表面的な話だけではなく、より深いレベルでコミュニケーションが成り立つようになって行きます。話の質が変わる事で興味が出てきてより好奇心が湧いて来るようになるでしょう。

3.対等のコミュニケーションを心掛ける

photography of women talking to each other
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私自身とても気を付けている部分です。コーチは対等のコミュニケーションのプロフェッショナルです。対等のコミュニケーションとはどんな人でも一人の人間として尊重し対等に話をする事です。評価・判断せず、ただ目の前の人と対等な関係を意識して行くという事です。

反対に上下のコミュニケーションとは上の立場から、下の立場にものを伝えていくコミュニケーションだと言えます。

代表的な例がアドバイスやほめるという事。相手の能力を自分が評価・判断を下して相手を決めつけて行く話し方です。

また、相手との距離感を掴めなかったり、思い込みに支配されて相手を判断してしまうことも対等のコミュニケーションではありません。

①.課題の分離

課題の分離について動画にて詳しく説明させて頂きました。

アドラー心理学では上下のコミュニケーションをする人たちは課題の分離が出来ていないと述べています。課題の分離とは相手の課題と自分の課題を分けて考えられない事を指します。

例えば、宿題をやっていない子供に対して、母親が宿題をやりなさいと命じたとしたら、母親は上下のコミュニケーションで子供の課題を取り上げている事になります。

課題の分離が出来ていないと、自分も相手もとてもつらい状態に陥ってしまいます。思い通りに相手が動かない事での苛立ちは課題の分離が出来ていないからこそ発生するものです。また、自分の課題を奪われた相手も奪った相手に対してフラストレーションを抱えてしまうものです。

また、ほめるという行為もアドラー心理学ではよしとしていません。ほめるかわりに勇気づけを推奨しています。勇気づけとは「ありがとう」など感謝の表現を使う事です。

ほめるという行為には何かをしたという前提がありますよね。前提があるからほめるでは、動物に芸を仕込むのと変わりません。それでは人は育ちません。前提もなにもなくただ相手の存在を肯定する感謝のほうがはるかに効果的なコミュニケーションとなります。

課題の分離をどのように意識して行くか?によってコミュニケーションの質が変わります。相手の課題は相手の課題。自分の課題は自分の課題としっかり分けて考える事が大切です。

ニーチェは著書「漂泊者とその陰」にて課題の分離が出来ていない人について言及しています。

親しくなれば相手の私事に立ち入ってもかまわないと考えているような種類の人間とは、決して付き合わないことだ。そういう人は、家族のような付き合いと称しながら、結局は相手を自分の支配下と影響下に置きたがっているだけなのだ。

友人関係の場合でも、互いを混同しないような気遣いと配慮は大切だ。そうしないと、友達でいる事も出来なくなる。

自分は相手の課題を奪っていないか?という事を意識して相手とコミュニケーションをする事で、相手の課題に土足で首を突っ込むようなことはなくなって行くでしょう。

アドラー心理学について詳しくは下記のリンクをご覧ください。

②.心理的境界線をしっかりと引く

心理的境界線をしっかり引くとは、「ここまではいいけど、ここからは入ってこないでね。」としっかり心理的距離に境界線を引く事です。

人から嫌われるのを怖れるあまり、自分よりも人を優先してしまう都合のいい人ほど、心理的境界線を引くことが出来なくて苦しんでいます。

コミュニケーション能力を向上させるにあたり、覚えておきたい事は、対等だという事です。自分が我慢して相手に合わせてばかりでは対等のコミュニケーションとは呼べません。

心理的境界線をしっかりと引くという事は、相手に対して出来る事と、出来ない事を明確にして行く必要があります。

相手の都合のいい人になるのではなく、相手と対等の関係を築くにはNOをしっかりと伝える事が出来るようになる必要があるのです。

③.否定的な思い込みを手放す

この人はこういう人だという否定的な思い込みを通して人を判断していると、ゴーレム効果が働いてしまいます。ゴーレム効果とは人が相手に対して「この人はこうだ」というネガティブなレッテルを張ってしまうと、相手がレッテル通りの行動を取る人になってしまう心理学的実験から名づけられた言葉です。

例えば、ある先生が風評である生徒の成績が低いと聞いた時に、その噂が音も葉もない噂であったとしても、信じてしまった場合、その生徒に対して成績が向上するはずのない生徒というレッテルを張ってしまうことで、その生徒に対しての期待値が低い状態が続いてしまい、結果としてその生徒は成績が下がってしまう事もあるのです。

このように否定的なレッテルを張って人と接すると、対等の関係を築くのは難しくなり、結果として対等のコミュニケーションをとる事は難しくなってしまいます。

ときおりでかまいませんので、「自分は目の前の相手にレッテルを張ってないか?」と自問自答する癖をつけて見て下さい。そうすることで、無意識にレッテルを張っていた場合、レッテルを張っているという事に気が付くことが出来ます。

そうすると、レッテルをはがして行く事が出来るのです。

4.自己受容体質を育む

コミュニケーション能力を上げる上で自己受容は必須項目です。あなたは自己受容についてどんなイメージを持っていますか?言葉どおり自分を受け入れる事と考えているかも知れませんね。

半分正解です。自分自身のいい部分も悪いと思っている部分も全部合わせて、そんな自分でもいいんだよと受け入れる事です。どんな自分でも評価・判断せずに受容出来てはじめて、人は他人をも受容出来るのです。

相手に心を開かなくてはコミュニケーションは成り立ちません。相手に心が開けてはじめて信頼関係が成り立ちます。自己受容が出来ていると相手と無理せず親しくなる事が出来るのです。

自己受容の方法としてもっとも一般的な方法があります。それは、心の中で自分を責めてしまった時。

  • なんてだめなんだ
  • どうしようもないな
  • こんなこともできないなんて

あなたもこんな風に自分を責めてしまう時っておそらくありますよね。

こういう時に、自分に向かって、

  • きずついてるんだね
  • つらいんだよね
  • かなしいんだよね

と自分の傷ついた気持ちを受け入れてあげる事。そうすると、傷ついた心は徐々に癒えて行きます。このように自分を受容する事を繰り返して行くと、心は逞しく育ち、自分をも他人をも受け入れる強い器が出来上がって行きます。

自己受容に関して詳しくは下記の関連記事をご覧ください。

5.セルフイメージを高める

自己否定を克服し輝かしい未来を手にする7つの方法

セルフイメージを高める事もコミュニケーション能力をアップさせるにはとても有効です。私たちは通常、自分がどのように見られているかという、セルフイメージはあまり意識しませんよね。でも、無意識ではセルフイメージ通りの自分でいるよう常に軌道修正しまくっています。

このセルフイメージが低いと、私たちはいくらコミュニケーションスキルを身に付けたとしても使いこなす事は難しいでしょう。穴のあくほど台本を読み込んだとしても、舞台経験がなければ、本番では緊張して実力が発揮できない役者のようになってしまいます。

そうならないためには自分はコミュニケーションが得意だといというようにセルフイメージを高める事が役立ちます。

セルフイメージの具体的な高め方については下記の記事をご参照下さい。

モデリング

セルフイメージの高め方は数多くありますが、コミュニケーションという点において最も効果の高いNLPのモデリングという手法を紹介させていただきますね。

文字の通りこうなりたいという理想の人をモデルとする方法です。守破離で言えば守の部分ですね。

このモデリングは身近な人や良く知った芸能人を参考にするといいかも知れません。
私の場合はトーク番組などを参考にしました。参考にしたい人を観察し、イメージの中で自分と重ねて行きます。そして、観察後はシュミレーションを繰り返して行きます。

こういう場ならこう返すだろうなとか、ああいう場ならこんな対応だろうなとかを繰り返して行くわけです。
じょじょにその人のエッセンスが自分自身に浸透して来るようになります。そうなる事でスキルは当然ですが、同等に自身もついて来るのです。

自らのセルフイメージがモデリングをする事で高まって行くという事ですね。

まとめ

  1. 話下手でもコミュニケーション能力は磨けるという自信を持つ
  2. 相手に興味を持つ
  3. 対等のコミュニケーションを心掛ける
  4. 自己受容体質を育む
  5. セルフイメージを高める

今回の記事では対人能力向上のために必要な価値観として上記の5つを具体的事例を交えながら紹介させて頂きました。全てを一度に体得するのは無理がありますが、あなたにあう方法をまずはひとつでも身に着けていただくだけで対人能力は大きく向上すること間違いありません。

下記の記事はコミュニケーション能力を向上させたい方は必ず読んでみて頂きたい記事となっております。さまざまなシーンで使えるコミュニケーション能力を向上させる技術や考え方を余す所なく伝えていますのでよければあわせてご覧ください。

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