【プロが伝える】抑えておきたい話し方のポイント9選

two women holding pen コミュニケーション能力
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Q
この記事で学べる内容はなんですか?
A

コミュニケーション能力を高めるために必要不可欠な話し方のポイントについてプロの視点からお伝えしていきます。

コミュニケーション能力向上においては聞き方を徹底的にマスターすることも重要ですが、必要最低限の話し方を理解することも同じく大切です。そのため、話し方において最も大事な9つのポイントに絞って説明させていただきます。

  1. 自分の話は2割に留める
  2. アイ・メッセージ
  3. 自己開示
  4. ストーリーテリング
  5. 受け答えは短く
  6. 正論はNG
  7. 相手の感情を受け止める
  8. リラックスして聴く
  9. なぜは使わない

上記の9つのポイントはプロのコーチがコーチングをするときにも必ず意識している内容となります。どれも相手と信頼関係を構築する上で必用不可欠な話し方となりますので次の章から具体的にお伝えさせて頂きますね。

この記事を書いた人

こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしていきます。
□シードコミュニケーションズ株式会社代表
□国際コーチ連盟認定資格 Professional Certified Coach(PCC)
□米国CTI認定CPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)

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【プロが伝える】抑えておきたい話し方のポイント9選

1.自分の話は2割に留める

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コミュニケーション能力向上においては話をすることよりも、聞くことの方がはるかに重要だという事を先ほどの章ではお伝えさせていただきました。しかし、自分の話をまったくしないのでは、相手から信用を得ることは出来ません。その理由は、人は自己開示をした人に対して、心理学の返報性の法則にから自分も同程度の自己開示を返していくよう働きかけるからです。

自分のことを何ひとつ話をしてくれない人よりも、ある程度自分自身とはどのような人間かを伝えてくれる人の方が親しみがわくのはこのような心理が働くからです。そのため、自分の話も会話に入れることは必要です。

ただし、自己開示は相手と信頼関係を結ぶために行うものです。そのため、相手が不快になるほど、自分の話ばかりをしていては身も蓋もありません。マシンガントークで自分の話ばかりをする人がいますが、これでは相手の気持ちを踏みにじってしまいます。

相手の気持ちを置き去りにした話し方では当然、信頼関係は生まれません。では、どうすればよいのか?それは、自分自身の話は2割に留めると言う意識を持って会話をすることです。意識を持つということがポイントです。自分の話はしつつも、話過ぎないように注意するだけでも会話の質は高まります。

2.アイ・メッセージ

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アイ・メッセージとは主語を私とした話し方です。日本語は英語と違い、主語を省略して話をすることが多いため、アイ・メッセージといってもニュアンスが伝わりにくいかもしれませんね。

簡単に説明すると、アイ・メッセージとは自分の気持ちを相手に伝えるメッセージです。それにたいして、ユア・メッセージとは相手の行為を評価するメッセージとなります。評価とは、相手に対して上から判断を下すことを指します。本人にその気がなくても、受け手からしてみたら上から目線で話をされているようでいい印象は抱かれません。

例えば、目上の人に対して、「(あなたは)よく頑張りましたね。」と言ったとしたらどうでしょう?おそらく不快感を生じられると思いませんか?それはこの発言がユア・メッセージだからです。

それに対し、「(私は)部長が頑張ってこられた姿を間近で見てきたので、この結果にとても感動しています」だったらどうでしょう?おそらく、自分の頑張りをわかってくれているんだという歓びが大きくなるでしょう。これがアイ・メッセージの力です。

同じ頑張りを認めている発言にも関わらず、ここまで受け取る気持ちに差が開いてしまうものなのです。

ユア・メッセージが相手の行為を上から評価することに対して、アイ・メッセージは相手の存在を認知する発言です。人は誰しも承認欲求を持っています。アイ・メッセージは人の承認欲求を満たす発言だからこそ、相手の気持ちをつかむのです。

だからこそ、コミュニケーション能力向上を図るなら、アイ・メッセージを主軸とした話し方をするべきだと言えます。なにも難しいことはありません。アイ・メッセージとは自分の気持ちを率直に伝えるだけの話し方だからです。意識をしていないとユア・メッセージ中心の発言になりがちですが、意識をして変えていくことで、すぐにアイ・メッセージを使いこなすことが出来てきます。

3.自己開示

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相手との関係性を作る上で自己開示は率先して自分から行っていきたいポイントです。自己開示をすると、相手の自己開示を促す事につながります。この事を自己の相互開示といいます。

自己開示においての有名な実験を紹介させて頂きます。

アメリカのボストン空港で、数人の実験者が、ロビーに座っている客に筆跡鑑定の名目で自己紹介を書いてもらう事にしました。その際、実験者はそれぞれ、お客に記入してもらう答案用紙の上に、自分の事として模擬例文を記入しておいたと言います。その内容は以下の通です。

Aさん「私は、今、筆跡鑑定のためのサンプルを集めています。」

Bさん「私は友達が多いが、孤独を感じる事があります。」

Cさん「私は正直、性的悩みを抱えています。」

その結果、Cさんに依頼を受けた被験者は、AさんBさんに依頼を受けた人よりも赤裸々に自分の情報を書いたと言います。つまり、よりプライベートに突っ込んだ話を先にされると、自分もそれにつられてしまう傾向がある事が実験で証明されたのです。(1)

このように自己開示する事は相手の心に働きかける効果があるのです。コミュニケーションにおいて積極的に使っていきたいものですね。

4.ストーリーテリング

スタンフォード大学マインドフルネス教室にて著者のスティーヴン・マーフィ重松教授はストーリーテリングの効果についてこのように伝えています。

授業でのストーリーテリングの活用は、脳への影響を立証した研究が裏付けを与えている。物語を聞いている時には、その物語を聞き手自身の考えや体験に変えてしまう脳の部位が活性化する。聞いている者同士の間で同じような脳内活動が行われるだけでなく、ミラーリングと呼ばれる作用によって、話し手とも同じような脳内活動が行われるのである。

脳は感情に溢れた出来事を経験すると、ドーバミンを放出して、それをより簡単かつ鮮明に記憶出来るようにしている。事実を処理している時には、脳内のふたつの領域(ブローカ野とウェルニッケ野)が活性化しているが、上手に話が語られた時には、運動野、感覚野、前頭前野など他にも多くの領域を巻き込んでいる。

私自身がまずモデルとして自分の話を語って見せる。そのあと、無条件の肯定的な関心とともに価値判断を加えずに聞く姿勢を示す事で、学生たちが自分について話しやすくなるように配慮する。

すると、彼らも精神的に参ってしまった体験、プライドをなくした体験を熱心に語ってくれるようになる。私たちは、そうした非常に厳しい時期には誰もが謙虚になる。そして、自分は自分が思うほど、賢いわけでも強いわけではない事を知る。自分の人間らしさ、もろさ、誤りがちな事、ヴァルネラビリティ(弱さ)を理解する。大小さまざまな挫折に飲み込まれずになんとか乗り切った時には、挫折の体験から、自分に出来る事、出来ない事を学んでいる。(2)

自分自身の物語を聞き手に伝える事で、自分と利き手の間に共感が沸き起こります。そして自己の相互開示を促し、深いレベルでシンパシ-を築いて行きます。自らの深い話をするなかで人はより謙虚に等身大の自分と向かいあって行くのです。

5.受け答えは短く

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相手の話を注意深く聞いていたつもりが、いつの間にか自分の意見をぺらぺらと話していたという経験はないでしょうか?

相手と信頼関係を構築するコミュニケーションの神髄は相手の話に焦点を合わせることです。

受け答えを短くすることを念頭に入れて、自分自身の話をしたくなっても心をとらわれないようにしていきましょう。

6.正論はNG

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相手の意見に対して正論をぶつけてしまうことは、相手と信頼関係を構築するコミュニケーションとしては避けるべきポイントです。

相手と議論することで相手に焦点を合わせることが出来なくなってしまうためです。

相手に焦点を合わせることが出来ないと、自分の心の声が大きくなってしまい、相手の話を聴くことが出来なくなってしまうものです。

7.相手の感情を受け止める

相手の感情を受け止めることで、相手と同じ方向性を向いて話をすることが出来ます。
相手は感情を受け止めてもらうことでより安心して話をすることに集中していくことが出来るでしょう。

相手が話に集中できるということは、コミュニケーションが円滑にまわっている何よりの証拠です。
良い感情でも悪い感情でも相手にとっての感情を受け止めた聴き方をしていくことが何よりも大切です。

8.リラックスして聴く

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相手の話を聴こうと意識を向けすぎるあまり、緊張してしまっては元も子もありません。話を聴くときは出来るだけリラックスした姿勢を心掛けてみて下さい。

リラックスすることで相手との距離感が縮まれば相手もリラックスできよりコミュニケーションが円滑にまわることでしょう。

9.なぜは使わない

question marks on paper crafts
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コミュニケーション能力を向上するのであれば、「なぜ」は使わないように心掛けてください。

「なぜ」という質問は攻撃的質問となってしまうからです。「なぜ」を使うことで相手と対立する質問となってしまうのです。
「なぜ、失敗したのでしょうか?」など、言われた相手はいらっと来てしまいます。「なぜ」を「なに」に変えるだけでニュアンスが変わります。

「失敗したのは何が原因でしょうか?」など、「なぜ」を使う必要がある時は、「なに」に言い換えて使用してください。

まとめ

  1. 自分の話は2割に留める
  2. アイ・メッセージ
  3. 自己開示
  4. ストーリーテリング
  5. 受け答えは短く
  6. 正論はNG
  7. 相手の感情を受け止める
  8. リラックスして聴く
  9. なぜは使わない

上記の9つのポイントを意識していくことであなたの話し方は飛躍的に向上していく事でしょう。すべて一度に覚えるのではなくあなたにあったポイントをひとつずつ磨いていかれる事をお勧めします。

使える技を複数持つよりも必殺技を一つ持つ方が圧倒的に有用ですのであなたにあうポイントを見つけてみていただければと思います。

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