お手軽にフロー体験を引き出す2つのセルフコーチング

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Q
この記事で学べる内容はなんですか?
A

第1章ではフロー体験という極度の熱中状態がどのようにして生み出されるのかについて詳しくお伝えしています。第2章ではセルフコーチングでフロー体験を生み出すやり方についてお伝えしています。意図的に熱中状態を作り出していくセルフコーチングを習得したい方におすすめの内容となっております。

この記事の内容は

  • 努力をしなくても結果が出てしまうフロー体験とは?
  • お手軽にフロー体験を引き出す2つのセルフコーチング

1章では好きで好きでたまらない事をしている時の熱中状態であるフロー体験について詳しく説明しています。2章からはフロー状態を自ら引き出して行くセルフコーチングのやり方をお伝えしています。

熱中状態を引き出すセルフコーチングのやり方を早く知りたいという方は2章からご覧ください。

この記事を書いた人

こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしていきます。
□シードコミュニケーションズ株式会社代表
□国際コーチ連盟認定資格 Professional Certified Coach(PCC)
□米国CTI認定CPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)

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1.努力をしなくても結果が出てしまうフロー体験とは?

なぜか世の中は努力という言葉を必要以上に賛美する風潮にあります。私から言わせてもらえれば努力なんてまったくもって必要ではないことだと感じているので、この風潮には違和感を感じます。なにか、見えない勢力が努力は絶対だ。世の中を生きていくには努力をしなければならないと働きかけているようにも感じられます。

努力をして結果を出す。努力をして勉強をする。努力をして資格を取る。努力をして残業をする。努力をして目標を達成する。etc

どれもこれも違和感が半端ないです。ここまで書いて改めて思った事があります。やっぱり努力って必要ないんだなーと。いや、努力なんて意味がないとまで断言出来ます。努力出来ないと嘆いているあなた。今日から努力出来ない自分に苛立つのではなく、努力することを放棄すれば心も身体もすっきりすると思いますよ。

今回の記事では努力がなぜ必要ではないのかということ。努力をしなくても結果がついてきてしまうやり方について焦点を絞ってお話させていただきます。努力をしなくても、努力をし続けている人たちよりはるかに結果も成果も出るのであれば、努力すること自体ばかばかしく感じると思います。

Ⅰ.努力の語源

努力

私が努力という言葉が大嫌いな理由は努力の語源から来ています。よって、この章では努力の語源について考察していきすね。

女の又に力と書いて努と書きますよね。まずは、女の又とはどういうことかについてご説明させていただきます。女とはもじ通り女性のことを指します。又とは股ではありません。昔の語源で言うと又とは手のことを指すそうです。女性の手という意味で奴という言葉になります。

現代とは違い、昔は女性の人権は驚くほど整っていませんでした。女の手=奴とは戦場の戦利品としての「めしつかい」とか「しもべ」という意味だったそうです。奴に力仕事をさせるという事から努という文字が生まれました。この時代の力仕事とは農作業の事です。

手に入れた戦利品、しもべに対して農作業を指せることが努だということでしたね。では努力の力とはどういうことでしょうか?これは力を尽くすという意味です。要は努力とは、手に入れたしもべに対し、農作業に力を尽くさせるということから来ているのです。

どうでしょう?努力の語源は。

Ⅱ.「したい」と「しなければならない」の差

差

私はこのことを知る前から努力という言葉や行動が生理的に受け付けませんでしたが、この話を聞いてからすごく納得が出来ました。要するに努力ってなんだか自発的に行動をするのではなく、やらなきゃいけないとか、やらされてる感が強かったから嫌いだったんですよね。

努力とは「したい」からではなく、「しなければならない」から来ているものだから、苦痛でしかないのです。よく、禁酒も禁煙も努力でやめようと挑戦している人がいますが、結局もとに戻ってしまうのは辛くて仕方がないからです。

だって、本心では吸いたいし、飲みたいのにも関わらず、「禁煙しなければならない」、「禁酒しなければならない」などという意識があってはアクセルを踏みながら、ブレーキを一緒に踏み続けているようなものですよね。これでは、車体に尋常ならざる負荷がかかってしまってもおかしくはありません。

だから、努力は辛いのです。もちろん、世の中には「意志力」の鬼ともいえるような人もいます。このような人からすれば「努力」をし続けることは不可能なことではありません。しかし、私たちのような一般人には到底まねの出来ないことではないでしょうか?

ちなみに、私は努力をしようとしても3日と持たない自信があります。いや、5分と持たないのほうがぴったりくるかも知れません。

「意志力」の達人になって努力をし続けていく道を考えているのなら、今から仏門に入門し出家をされてみてはいかがでしょうか?悟りをひらけば努力など取るに足らないことだとお感じになるでしょう。

しかし、そのような時間がなく、また精神力もないというその他大勢の道に進むのであれば、気持ちの向かうベクトルを変えなければいけません。では、努力をしないで、それ以上の望む結果を出すためにはどのようなことをしていけばいいのでしょうか?

Ⅲ.フロー体験

フロー体験

好きな人とデートをしている間、何時間もあったはずなのにあっという間に時間が過ぎてしまう体験。面白い漫画を読んでいたらいつの間にか時間が過ぎ去ってしまった経験。趣味をしてるわくわく感、ドキドキ感といった充実感。

あなたもこのような体験をしたことがあるのではないでしょうか?好きでたまらないことをしている時に感じるこのようなえも言えぬ体感。この体感こそがフロー体験です。

好きな事を夢中でしている時に人はフロー体験を味わうことが出来ます。フロー体験を味わっていくと物事に対する集中力や持続力、吸収力がけた違いにあがってきます。

努力とは「しなければならない」と感じていることを無理やりやっていくという印象が強いですが、フロー体験「したい」という気持ちに素直に準じていくという感じでしょうか。

このフロー体験を使いこなせることが出来たら努力は不要だと思いませんか?自分が取り組むべき事に対して、フロー体験をすることが出来ればどのようなことでも楽しめてしまうことでしょう。

ちなみに、私はこのブログを書くのに一切努力をしていません。もしブログを書くのに、努力をしていたら一切続いていないはずです。「ブログを書かなければいけない」という義務感のもと書き続けることなんて苦痛でしかないですしね。

では、どうしてブログを続けていけるのか?それは当然、フロー体験を引き出しているからです。だから、ブログを書くことが楽しみですし、日々ネタを探していくのにも喜びを感じています。当然、書くことが楽しみなわけですから苦痛があろうはずもありません。

フロー体験のすごいところは、自分の好きな事はもちろん、嫌いなことや苦手な事でも脳をだますことで、フロー体験を味わうことが出来るところです。では、次にフロー体験の引き出し方についてお伝えしていきますね。

2.お手軽にフロー体験を引き出す2つのセルフコーチング

フロー体験を引き出すには「しなければいけない」という思いを、「したい」に変えていくことです。その為の方法は大きく分けて下記の3つになります。

  • 視点を変える
  • ビジョンを想像する

これら2つの方法を禁煙を例にとって見ていきましょう。

1.視点を変える

視点

タバコをやめなければならないけれども、たばこを吸いたくて仕方がない。このような状況下では本人がいかに努力をしようとも最終的に誘惑に負けてしまうものです。それほど、「したい」という気持ちは強いのです。

このような時は「禁煙」することをネガティブに捉えてしまうものです。セルフコーチングの1つ目として、禁煙に対して感じている視点を変えることで、「やめなければならない」という気持ちを消してしまう方法をお伝えします。

まずは、「禁煙」という対象をはっきりと分かりやすくするために、身近にあるものを目の前に置きます。例えば、ペットボトルを目の前に置いてみるところを想像してください。このペットボトルを「禁煙」という対象だと考えて見ることが大切です。

1番目の視点

タバコを吸いたくて仕方がない人は先ほどの禁煙のペットボトルを見ると、とても嫌な感情として胸の奥に現れてくるかもしれません。

このような感情はどのような感情なのだろう?と考えて見るのです。

たとえば、ペットボトルを見ることでたばこを吸いたくなるとイメージするかもしれません。また、ペットボトルから煙が出てきているところを想像するかもしれません。また、ペットボトルをタバコの箱に見立ててイメージしてしまうかもしれません。

このようにペットボトルを対象として目の前に置くだけでも、自分の心の中から様々なイメージが噴出してくるものです。そして、もっとも自分がしっくりくるペットボトルを見ている時の視点に名前を付けてみて下さい。

例えば、「もくもく」などでもいいかもしれません。そして、名前をつけたらこの「もくもく」の視点に居続けることで、禁煙がうまくいくかを自問してみることが大切です。自問してみてもうまくいかなそうだと判断した場合は、ペットボトルはそのままに次の視点に切り替えていきます。

もくもく

2番目の視点

先ほどの「もくもく」でしっくりこなかったあなたは別の視点を探すことにしました。一度、気分を切り替えて、別の視点からペットボトルを見ていく必要があります。では、どのような視点に切り替えていくか?ですが、なんでもかまいません。ご自身でしっくりくる視点を見つけ出してみて下さい。

とは言っても、いきなり見つけるのはハードルが高すぎるかもしれませんね。たとえば、私なら次の視点は気分を切り替えて見ていきたいので、温泉に行ってリラックスした時の自分という視点からペットボトルを見ていきます。

温泉でリラックスした気分からペットボトルを見ると、先ほどとは印象がだいぶ変わることに気が付かれるはずです。さきほどまでは、ペットボトルから煙やたばこのイメージが湧き出てきていたかもしれませんが、この状況下ではそこまでペットボトルに負の印象を抱かないと思います。

この視点からペットボトルを見ると、なんだか小さいような、ちっぽけで簡単だという印象が出てくるかもしれません。それは、先ほどの視点と今の視点における感情がまったく変わっているからです。

このような視点から見ることで、禁煙における新たな発想が出てくるかもしれません。そして、この視点に名前を付けてみることも同じく大切です。2番目であれば「温泉」がベストかもしれませんね。

いいやま湯滝温泉

3番目の視点

先ほどは温泉の視点から「禁煙」を見ていきました。次は、何かを達成した時の充実感や達成感を思い出してから、ペットボトルを見ていくのがいいかもしれません。あくまで、自分がぱっと浮かんだイメージに沿って対象を見ることが大切です。

充実感や、達成感を感じた状況をじっくりと思いだしてから、ペットボトルを見るとまた違った気持ちになってくるはずです。気にすることもないような簡単な気持ちになっているかもしれませんし、路上にある小石のような何の意味もないものに見えてくる可能性もあります。

さて、この視点に名前を付けるとしたら「小石」あたりでいいかもしれません。このようにいくつもの視点から対象を見ていくことで様々な感じ方が出来てくるようになります。5~6個くらいいろいろな視点に切り替えて、対象を見ることで自分にとってどの視点から禁煙を見ることが一番しっくりくるかが分かってくるはずです。

このように、あなたに合った視点を見つけることがまずは大切な事だと言えます。

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行動を選ぶ

あなたにあった視点が2番目の温泉だった場合を考えて見ましょう。リラックスした状態では、禁煙自体が小さく、ちっぽけな印象になってしまいました。この視点からどのような行動が禁煙にとってベストなのかを考えることで、自分が本当に求めている禁煙方法に辿り着ける可能性が高まってきます。

たとえば、行動として温泉の写真をデスクトップに貼るなどでもいいですし、リラックスするために毎日散歩をするでもいいかもしれません。また、1日タバコを吸わないごとに温泉にいくためのつもり貯金をするというのも出てくるかもしれません。

一件、禁煙とは無関係に見えるこのようなことでも、禁煙に達する貴重な道のりとなることは多いものです。フロー体験を経験するには自分が楽しく、充実することが必要条件です。自分自身が本当に今心から求めていることを様々な視点から明らかにすることによって、フロー体験に通ずる道は自ずと開けてくるでしょう。

2.理想のビジョンを想像する

ビジョン

フロー体験を経験するには理想のビジョンを鮮明に思い浮かべることも効果の高い方法です。禁煙でいうならば、禁煙を成功した後、自分自身が理想の状態を手に入れている所を細部にわたり、臨場感あふれるように想像することです。

例えば、タバコを止めて体力がつきエネルギッシュになったところや、肌が若返りアンチエイジングしたこと、味覚が正常になり、どんなものを食べてもおいしく感じることなどでもいいでしょう。大事なことは、自分がこうなりたいと思う、理想のビジョンを感じることです。

人間の感覚にはホメオスタシスというものがあります。ホメオスタシスはフロー体験を知るうえでとても重要な機能となるため、説明させていただきますね。

ホメオスタシスとは動物に備わっている現状維持機能です。たとえば、平熱。人によって程度の差はありますが、おおよそ36度前後でしょう。これが一時的に上がっても平熱に戻るようホメオスタシスが働くことで平熱に戻っていきます。

人の心にも同じように現状維持機能が備わっています。それは、変化をする人よりも、変化をしない人たちの方が太古の昔より繁栄をしてきたことからもあきらかです。現状を変化しようと行動すると、即座に死に繋がってしまうことは今の時代と比べようもないほどどの時代も多かったといえるでしょう。

だからこそ、人の心は現状維持をすることこそが、生命を維持する上でベストだと認識しているのです。そのための機能がホメオスタシスです。

では、ホメオスタシスはどのような時にはたらくのでしょうか?禁煙を例にとって見ていきましょう。

ホメオスタシスの働き

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禁煙を始めると、すぐに心の中のホメオスタシスが動き始めます。あれ?いつもタバコを吸っているのに何で今日は吸っていないんンだ?と。。。そして、この状況が長く続くと、ホメオスタシスは警報を出すのです。

ビーッ、ビーッ、ビーッ!!緊急事態発生!ご主人様に異常が発生した。いつも吸っているタバコをここ数日まったく吸っていない!この状況はご主人様にとって危機的状況だ。なんとかして、日々タバコを吸える状態にまで戻していかないと、ご主人様が死んでしまいかねない。

こんな具合で、タバコをやめている最中にもホメオスタシスが警報を鳴らしているのですから、ご主人様もたまったものではありません。

あなたも同じような経験をしたことはないでしょうか?やめると強い意志で努力をしていても、ほしいという誘惑に負けてしまったことが・・・あなたの内部ではホメオスタシスによる警報が鳴り響いていたに違いありません。

では、どのようにしたらホメオスタシスの警報を止めることが出来るのでしょうか?次は警報の止め方について考えていきましょう。

コンフォートゾーンを変える

コンフォートゾーン

コンフォートゾーンとは分かりやすく説明すると、自分自身が安全で快適だと認識している状況のことを指します。喫煙者であればまさに喫煙時がコンフォートゾーンだということですね。ホメオスタシスは人がこのコンフォートゾーンから外れてしまうと警報を鳴らしてしまうわけです。

フロー体験をするのであれば、このコンフォートゾーンを動かしていくことが最も早い近道となります。どういう事かと言いますと、コンフォートゾーンは自分の理想通りに動かしていくことが出来るのです。その動かし方とは、理想のビジョンを臨場感を持って体感することです。

どういうことかというと、コンフォートゾーンを決めるのは潜在意識です。潜在意識は現実とイメージの区別が出来ません。よって、潜在意識が現実だと認識するのはより臨場感のあるほうとなります。現実よりもイメージの臨場感が強ければ、潜在意識は理想のイメージにコンフォートゾーンを動かしていくことになります。

理想のイメージにコンフォートゾーンを動かしていくと、ホメオスタシスは理想のイメージにあるコンフォートゾーンに向かうよう警報を鳴らし続けるわけです。今は現状から外れているから危険だよと知らせてくれるのですね。

そうなってくると、先ほどまで自分が変わることの邪魔をしていたホメオスタシスが、一転頼れる味方となるわけです。なにしろ、理想のコンフォートゾーンまで引っ張っていってくれるのですから。このようにホメオスタシスが自分の味方となりひっぱっていってくれる状態もまた、フロー体験となります。

お手軽にフロー体験を引き出す2つのセルフコーチング まとめ

フロー状態とは自分が一切疲れることなく、勝手に理想まで送り届けてくれる夢のようなギフトです。このフロー状態を使いこなすことが出来ればどのようなことでも可能になってくるでしょう。

これからの時代は「しなければいけない」ということに努力をするよりも、「したい」状態に自分を持っていき、フロー体験を味わったほうが何倍も得だと思います。そのためにも、フロー体験を味わってみて下さい。

こちらのリンク記事では自己実現ラボでかかれたすべてのセルフコーチングの記事をシチュエーション別にまとめた記事となっております。セルフコーチングを極めて行きたい方におすすめの内容となっておりますのでご興味のある方はぜひご覧ください。

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