万能感を手放してありのままの自分を受け入れる3つの方法

セルフイメージの改善

清原選手の薬物摂取での逮捕。
衝撃のニュースが昨日(2016年2月3日現在)、日本中を駆け巡りました。

とはいえ、「またか」と思われた方が大半なのではないでしょうか?
私もそんな中のひとりです。

芸能人の薬物依存はあとを絶たずに次から次に話題に上ります。
だから、驚きもそんなに大きくならないのかも知れません。

薬物依存症の芸能人は名前をあげればきりがありませんが、ほかにも芸能人にはギャンブル依存症や、アルコール依存症、恋愛やセックスの依存症や浪費壁といった依存症を持つ人たちも多いですよね。

多くの一般人の人たちよりも、華やかで成功を収めていて、幸せな生活を送っていると思われている芸能人の人たちがなぜ依存症に陥りやすいのでしょうか?

それは万能感といった一種の特別な思い込みに捉われてしまっているからにほかなりません。

なにも芸能人に限ったことではありません。
もしかしたら、あなたも現在なにかしらの依存症に苦しんでいるのであれば、その原因は万能感にあるのかも知れません。

今回の記事では万能感とは何ぞや?というお話から、依存症の心理について、さらに依存症の克服方法についてまでをお伝えさせて頂きます。

この記事を書いた人

こんにちは、自己実現ラボの坪井一真です。私は国際コーチ連盟認定プロフェッショナルコーチ(PCC)資格を持つプロのコーチとしてビジネスパーソンやアスリートのコーチングに従事しています。

また、1日10時間の瞑想を10日間、誰とも話さずに行うヴィパッサナー瞑想を5回も経験し、個人的な瞑想時間は累計で4000時間以上

これらの経験から得た知識や洞察を基に、自己実現ラボではセルフアップデートをメインテーマに、読者がその日から変化できる内容をお届けしていきます。

私のコーチとしての経歴について詳しくはCTIのコーチ紹介ページからご覧ください。

□シードコミュニケーションズ株式会社代表
□国際コーチ連盟認定資格 Professional Certified Coach(PCC)
□米国CTI認定CPCC®(Certified Professional Co-Active Coach)

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Ⅰ.万能感とは

人は幼少期はみんな万能感を持っています。
万能感とは「自分が願ったことは何でも叶う」という万能幻想とも言われる思い込みです。

この万能感を一言で言い表すならドラえもんです。
ドラえもんは助けを求めるとなんでも解決をしてくれる存在ですしね。

ようは、苦労せず、挫折や失敗を経験せずに「自分が願ったことは何でも叶う」という万能感を幼少期の頃はだれもが持っているのです。

人は大人になるにつれ、願いを叶えることや、目標を達成するためには、苦労することも、失敗や挫折があることも経験していきます。

その経験から、学び人は大きく成長していくものなのです。

苦労や失敗や挫折を許容するという認識を持てれば万能感に苛まされることはなくなります。

しかし、幼少期の自分が神でもあるかのような万能感を持ち続けてしまう人もいます。

自分が神でもあるかのような万能感を持ち続けることで、現実の世界と自分自身の理想の世界のギャップが大きくなり続けてしまうため、心の逃避行動として依存症にかかってしまうのです。

世界は自分の思い通りに動かなくては気が済まないというのが万能感に捉われている人の特徴なのですから、自分の思い通りにならない世界すべてにおいて不平不満を持ちづつけてしまいます。

自分自身はすごい人間なんだという自我が肥大化してしまうことで、現状や他者を受け入れる心のスペースがなくなってしまうのです。

1.万能感を持ちやすい人の4つの特徴

この章では万能感を大人になっても捉われ続けやすい人の特徴についてお伝えしていきます。

1.なんでも思い通りになる環境で育つ

現代の日本人は昔の人たちに比べ大人になっても万能感に捉われ続けやすいという性質を持っています。
というのも、昔の人たちに比べ、衣食住で不自由することがほとんどなくなってしまったからです。
食べたい時にご飯があり、住むところに困ることもなく、着るものにも不自由することがありません。

子供のころから昔の人と比べ快適な環境で生活しているため、ほとんどの事はなんでも思い通りになる環境で育ってきました。
その経験が生まれてからずっと続いてきたため、万能感を手放すことが出来なくなってしまっているのです。

2.子供の頃にしかられた経験がない

現代の日本の社会は子供が叱られる経験をほとんど奪ってしまっています。
数十年前とは違い、学校の先生すらも子供に対して怒ることは自らや学校の名前をおとしめてしまうほどのリスクに直結してしまうのですから。

そんな状況下で実の親からすらもしかられないで育ってしまった子供たちも数多くいます。
親の単身赴任や残業、シングルでの子育てなど要因は数多くありますが、子供にとって誰からも叱られないで育つという事は不幸以外の何物でもないのです。

なぜなら、人は叱られる、思い通りにならないことがあるという事を実生活を通して学び続けることで万能感を手放していけるからです。
万能感を手放す機会がないで大人になると、自分の思い通りにならないことへの耐性がまったくないため、社会にうまく溶け込めなくなってしまいます。

3.若いうちからの大成功

若いうちから大成功をしてしまうことで、「自分はすごい人間だ」という自我を膨らませてしまうと、万能感に捉われたままで、いつまでたっても万能感から脱け出すことは出来なくなってしまいます。

よく芸能人や元スポーツ選手が薬物やそのほかの依存症にかかり苦しんでいるのは、若いうちからの大成功により自我が膨らみすぎてしまったことに起因する部分が大きいでしょう。

特に彼らは周囲からも羨望の眼で見られることが多いため、自らの自我が一般人よりもはるかに膨らみやすい環境下にあるのです。

自我が膨らむことで、自己イメージが固定されてしまいます。
絶えず最高の状態の時の自分であり続けられないと不安やいらだちで自分を見失ってしまうのです。

だからこそ、人気に陰りが出てきたり、加齢で老け込んで行ったり、世間の自らの風評被害に心が苦しめられてしまうのです。
すべては肥大化した自我が自らを苦しめてしまいます。

4.挫折した経験が少ない

特にエリートと属される人たちがあてはまるでしょう。
学生時代から成績がよく、会社に入ってからもとんとん拍子に出世の階段を上ってきた人たちです。
よくドラマなんかに出てくるキャリア官僚のイメージ像なんてまさにぴったりだと思います。

挫折をした経験が少ないからこそ、自らの人生は思い通りになるという万能感に捉われたままであり続けてしまいます。
彼らは肥大化した自己イメージを自分だと思い込み、自己イメージから自分が遠ざかってしまうことに耐えることが出来なくなってしまうのです。

だから、常に自己イメージ通りの自分で居続けなければいけないというプレッシャーがストレスとなり自らの首を絞め続けてしまうのです。

2.万能感に捉われた人がかかる依存症エトセトラ

やる気が出ない時の対処法!脳をシャキッと目覚めさせ一気にやる気を引き出す5つの秘訣
依存症
  1. 薬物中毒
  2. ギャンブル中毒
  3. アルコール依存症
  4. 拒食症・過食症
  5. 恋愛中毒・セックス中毒
  6. 浪費壁
  7. 過度な承認欲求
  8. クレーム中毒

万能感に捉われてしまうことで世界はかぎりもなく窮屈になってしまいます。
そしてストレスが溜まり続けてしまうのです。
ストレスが溜まり続けてしまい、一定の許容量を超えてしまうと、アクティングアウトという行為を繰り返してしまいます。

この行為はストレスで自我が崩壊してしまわないために、ガスを抜くようにたまった感情を自分や他人を無意識的に傷つけることで緩和を図ることを指します。

依存症の多くはこのアクティングアウトによるものです。
思い通りにならないストレスを、自らや他人に対して痛みを与えることで中和しつづけていくのですから、たとえ、自我は崩壊を免れたとしても次第に心身ともに崩れ落ちてしまうのです。

Ⅱ.万能感を手放してありのままの自分を受け入れる3つの方法

成功する人の共通点-ゆとりのある心の取り戻し方

先ほどの章では万能感に捉われてしまうことで、結果的にさまざまな依存症のリスクを抱えてしまう事をお伝えさせていただきました。
この章では、万能感を手放して、ありのままの自分自身を受け入れる方法についてお伝えしていきます。

等身大の自分自身を受け入れることで、「自分には長所もあるが、短所もある。それら含めて自分でいいのだ」という気持ちを持つことが出来るようになります。

常に「なんでも思い通りになるすごい自分」であり続ける必要はないのですから、肩の荷もおり、ストレスからも解放されていくことでしょう。

必然的に依存症も和らいで行き、心も落ち着いてくるはずです。

~ねばならない思考を見つける

人が持っている思い込みをビリーフといいます。
思い込みがあることで、人は自分の考えや行動を制限してしまうのです。

ネバならない思考とは、「自分は有能であらねばならない」、「人から尊敬されていなければならない」、「いつまでも若々しく健康的であらねばならない」という思考のことです。

「~ねばならない」という思考は、自らを半ば強制的に追い込んでしまう危険なビリーフです。

例えば、「自分は有能であらねばならない」は裏を返せば、「有能でない自分には価値がない」と捉えることが出来ます。
だから、強迫観念的に「自分は有能であらねばならない」というビリーフに憑りつかれ、自らのストレスを大きくしてしまいます。

まずは、あなたの中にある「~ねばならない」という思考がどのようなものかを認識してみて下さい。自分が捉われている「~ねばならない」という思考を認識することで、自然とビリーフは解消されていきます。

無意識化で繰り返されていた言葉が、意識化されることで、違和感として感じることが出来るようになっていくことでしょう。
そうなれば、あなたが持っているビリーフを自然と手放すことが出来るようになって行きます。

あなたが持っている「~ねばならない」というビリーフはなんですか?

「~ねばならない思考」にとても効果的なのが認知行動療法です。
詳しくは下記の記事をご参照ください。

関連記事

認知行動療法とは思い込みを手放し心を楽にする効果的な方法

瞑想

依存症をなおしていくのに瞑想はとてもおすすめな方法です。

瞑想は習慣化することでさまざまな心理的問題を解決していくことが出来てきます。
依存症もそのうちのひとつです。

万能感に捉われているということは、自我が大きくなりすぎていることが要因です。
自分と言う存在を世界から切り離して考えるほど自我は大きくなって行きます。
世界は自分を中心にまわっているという考え方ですね。

瞑想は自我を小さくしていく効果があります。
ちなみに悟りを開くと自我はなくなってしまうそうです。
自我が大きいという状態は自分と他人の間に大きな境界線を引いている状態です。
一方、自我が小さいという状態は、自分と他人の境界線が薄い状態を指します。

自分も他人も同じ人間だからこそ、自分も他人も等しく大切だという境地ですね。
自分だけがよければいいという価値観と正反対だということがお分かり頂けるのではないでしょうか?

瞑想を行い続けることで確実に自我は小さくなっていきます。
自らの心の汚濁を観察し続けることで昇華されていくのが瞑想です。
心の汚濁が日々日々なくなっていくことで、自分も人も同じく受け入れていくことが出来るようになるのです。

瞑想について詳しくは瞑想とは何か?それはあなたの脳のパフォーマンスを最大化する唯一無二の方法をご覧ください。

専門家に助言を

依存症がひどくて自分一人ではなんともなりそうもないなとお考えの方はまずは何よりも専門家に相談されてみて下さい。
ひとりで抱え込むよりも専門家にサポートしてもらうほうがはるかに効果的です。
まずは、いますぐにでも依存症をなおしたい方はまずは専門家に相談をしてみて下さい。

まとめ

いかがでしたか?今回の記事では万能感を持つことで、依存症が引き起こされる過程についてお伝えさせていただきました。

また、「~ねばならない」という思い込みに気が付くことで、自らを縛る無意識の枷の外し方、瞑想を行うことで自我を小さくする方法をお伝えさせていただきました。これらはとても効果的な方法ですので習慣化してみて下さい。

一方、依存症がひどい場合は、なによりもまずは専門家に助言を求めることが大切だということをお伝えさせていただきました。
本格的な依存症の症状があらわれている場合には、専門家の指示に従うことが最も大切なことだからです。

よりウェルビーイングの理解を深めたい方は下記のカテゴリから必要な記事をご参照下さい。

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