職場の人間関係を劇的に改善するコーチング的攻めの聴き方6カ条

職場の人間関係

職場の人間関係を劇的に改善するにはコーチング的攻めの聴き方をマスターするのが最も早く確実な方法といえるでしょう。

あなたが描いているコーチングのイメージとしては、人が本来もっている潜在能力を伸ばしていくといったイメージが強いのではないでしょうか?それともコーチングを良く知らないという人もいるかもしれませんね。

人の潜在能力を刺激し、活性化させることもコーチングのひとつの側面です。ただし、このイメージが強すぎるせいで一般のコミュニケーションにコーチング的会話を取り入れようとする人が多くはありません。

しかし、コーチングの本質は人との円滑なコミュニケーションにあります。人と信頼関係を築き、相互理解を深める中で、結果的にその人の潜在能力を刺激し、活性化され夢や目標に近づいていけるのだと言えます。

だからこそ、コーチング的コミュニケーションを使うことが出来るようになれば、職場の人間関係を劇的に変えていくことも出来るのです。また、結果的に職場の本来持っているポテンシャルが引き出されていく可能性が高まっていくのだと言えます。

今回の記事では、職場でコーチング的コミュニケーションを使うにあたり、心構えをお知らせした後で、職場で使えるコーチング的攻めの聴き方4カ条をお伝えしていきます。

そして、コーチング的コミュニケーションを実践の場で使っていただくことを最終的な目的として掲げております。まずは、コーチング的コミュニケーションにおける心構えから見ていきましょう。

関連記事として社内で使えるプロの技術!部下を伸ばすコーチング3つの型も併せてお読みいただくと職場の人間関係がより良好に築けるようになると思います。

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Ⅰ.職場の人間関係を劇的に改善するための心構え4ステップ

人間関係

この章ではコーチング的コミュニケーションをマスターするに当たり、まずはコーチングにおける心構えをお伝えさせていただきます。その理由は、この心構えを持たない限り、いくら技術を身に付けたとしても、決して職場の人間関係が改善されることにはつながらないからです。

心構えと言うのはコーチング的なコミュニケーションにおける根幹となる大切な部分だからこそ、なによりも大切な考えとなります。その為、初めにお伝えさせていただきます。

1.着地点を決めない

コーチングを学び始めたばかりの人の多くは、自分で描いたプラン通りに会話を進めようとしてしまいます。きちんと、問題を解決してあげて、要望や挑戦まで決めて上げようというようなことですね。しかし、あらかじめ着地点を意識してはコーチングとは言えません。

なぜなら、着地点を決めるというのは相手ではなく、自分が決めてしまっていることだからです。自分のシナリオ通りに相手が動いてくれることを前提に会話を組み立てては、相手の視点から物事を見れていないということにつながります。

相手の視点から物事を見れていないということは、相手にとって適切な質問をすることなどできません。このような状態ではお互いの貴重な時間をつぶすだけの無駄な時間となってしまいます。だからこそ、着地点を決めずに、相手の話の波に乗っていくという姿勢がコーチング的コミュニケーションには必要不可欠なのです。

2.相手に焦点をあてる

会話の焦点を相手にあてることを指します。スポットライトを相手にあてることをイメージしていただくほうが分かりやすいかもしれません。コーチング的コミュニケーションを行うのであれば必ずスポットライトは会話相手にあてることを意識しておく必要があります。

一般的な会話では通常人はスポットライトを自分にあてる傾向が高いものです。「次は何を話そう」「相手の発言はここが間違えているから指摘をしてあげよう」「その考え方とは合わないな」etc

相手が話をしている時に自分の考えや意見に注意が向いている状態では相手にスポットライトをあてているとは言えません。コーチング的コミュニケーションでは、自分の考えや意見をすべて手放し、相手にスポットライトをあてることが大原則となります。

とは言え、自分の意見や信念を曲げるという事ではありません。相手には相手の世界があり、その世界観を受容するということです。相手の価値観に対して、自分の意見はわきに置きながらも、相手の意見を受容したコミュニケーションを行っていくことが相手に焦点をあてるということです。

3.相手の無限の可能性を信じる

人はともすれば、学歴や職種、人柄や話し方で相手を判断してしまうものです。「この人はこういう人だ」というレッテルを張り、心にフィルターをつけながら相手と接した経験はあなたにもあるのではないでしょうか?

コーチング的コミュニケーションにおいては、この心のフィルターを外して相手と向き合う必要があります。相手の人としての存在と向かい合うのです。人は誰しも無限の可能性に満ち溢れているという意識を、コーチング的コミュニケーションを行うのであれば絶えず意識しておく必要があります。

たとえ、職場の人間関係でそりが合わないと感じる人がいても、その相手に無限の可能性があるのだと認識して接することが出来れば、その人との会話の中からも必ずと言っていいほど得られるものは出てきます。そして、相手も同じくあなたとの会話から得るものがあるものです。

人は誰しも無限の可能性があるという考え方はプロのコーチでもコーチング的コミュニケーションを心掛けている人でも土台となる重要な考え方となります。

4.本質的な変化を呼び起こす

本質的な変化を呼び起こすということは、コーチング的コミュニケーションをするうえで絶えず心掛けていただきたい内容です。自分と話をしたことによって、相手にとって転機となるほどの変化を呼び起こすことを意識し続けることが大切です。

当然、話すたびに毎回、転機となるほどの変化を期待するという意味ではありません。あなたと話をすることで小さなきっかけでもいいので、相手にとって何かしらの気付きが得られ、そこから相手が変わっていくことが出来ればいいのです。

例えば、職場の人間関係で悩んでいる後輩とコーチング的コミュニケーションをすることで、その悩みが少しでも吹っ切れ、元気になっていけば職場全体の空気はガラッと良くなるかもしれません。本人にとっては、小さな変化でも周囲に与える影響はことのほか大きいことがあるものです。

コーチング的コミュニケーションを行うことで、関わる人、ひとりひとりに本質的な変化が起こるよう意識をしていくことは、コーチング的コミュニケーションを行う上で常に意識をしておいていただきたいポイントです。

 
今回紹介した方法は私が行っているコーアクティブコーチングの重要な4つの礎にあたります。
コーアクティブコーチングについて詳しく知りたい方は上記の記事をご覧いただければと思います。
 

Ⅱ.職場の人間関係の要、社会人基礎力における傾聴力

社会人基礎力

社会人基礎力とは、仕事をするうえで必要となる基本的な力を示す指標として、経済産業省が提唱している考え方です。この中で傾聴はチームワークに必要な要素とされ、社会人として備えるべき力のひとつとされています。

この章ではコーチング的コミュニケーションを行うにあたり、何よりも大切な傾聴についての心構えをお伝えさせていただきます。

1.相手の話をすべて許容する

相手の話をすべて許容することは、傾聴で最も重要な要素と言えます。相手の話を許容するとは、相手の話す内容を受け入れるということです。例え、自分の価値観と違ったことを相手がいったとしても、許容をします。

先ほども申しましたが、だからといって、自分の価値観を曲げるという事ではありません。相手が見ている景色を理解して受け入れることが大切なのです。相手には相手の世界があるということを理解し、相手の立場として話を許容していくということです。

ただし、職場の人間関係におけるコーチングでは、欠席裁判のようにいない相手を攻め立てる人も出てきます。そのような場合も同様で、相手の気持ちを受け入れることが大切です。一緒になっていない人を責める立てるのではなく、その人の気持ちを理解することに努めるのです。

2.ハンドルを握る

コーチング的コミュニケーションでは、会話のハンドルは自分自身が握ります。相手に好きな事を好きなだけ話をし続けてもらうだけでは体のいい聞き役となってしまいかねないからです。自分と話をすることで、相手にとっても自分にとっても有意義な時間となるよう会話のハンドルは自分で握っていく必要があります。

例えば、同じ話を何度も続けてしまう人がいた場合、話の流れを変えていくのはあなた自身です。その場合でも、急激にハンドルを切り替えるのではなく、車線を変更するように徐々に進路を変えていく必要があります。

前にも聞いたと会話を中断するのではなく、その話を別な角度から聴きだすことで、相手にとっても自分にとっても新たな視点が加わり会話を楽しんでいくことが出来るでしょう。

リムジンの運転手

聞き手は受け身という考え方を持っている方も多いとは思いますが、コーチング的コミュニケーションでは会話が向かう方向性を決めるハンドルは自分が握っているということを絶えず意識しておいて下さい。

ただし、相手に対して自分が聞きたいことだけを聞くのでは、コーチングではなく事情聴取となってしまいます。相手が気持ちよく話が出来るペースを確保しながらも自分がハンドルを握っているという感覚を持つことです。リムジンの運転手とイメージすればわかりやすいかも知れません。

3.受け答えは短く、自分の話はしない

受け答えを短くすることは傾聴の鉄則です。職場の人間関係を良くするならなおのことです。相手から話を気持ちよく引き出すのが傾聴のひとつの側面だと言えます。相手から話を引き出したにも関わらず、そこから自分の話を延々としてしまったとしたら相手はどう思うでしょうか?

おそらく、自分の話を聞いてもらっていないという気持ちになってしまうことでしょう。せっかく、相手から気持ちよく話を引き出したとしても、自分自身の受け答えが長くなってしまっては、信頼関係はもろくも崩れてしまうことでしょう。

だからこそ、常に相手にスポットライトをあて、受け答えは短くすることを意識しておくべきなのです。そうすることで、話し相手は気持ちよく話をし続けることが出来てきます。そして、話を聞いてくれるあなたに対して信頼の手綱を渡してくれるのです。

4.共感する

共感をすることも傾聴にとって重要な要素だと言えます。相手が楽しそうな話をしている時なら、聴き手としても楽しく聴くことが求められます。また、相手が重要な話をしている時は、聴き手としても相手と同じく真剣に話を聴くことが求められるでしょう。

このように、相手の感情に共感をすることで、相手と自分との間に心理的な同調効果が生まれます。人は自分と似たものを好む性質があるということを心理学用語で同調効果と言います。このように、相手の感情とリンクすることで、相手の人は自分に対して自然と好意を示してくれるのです。

特に、職場の人間関係のように閉鎖的になりえる関係の場合、共感する能力はとても重要な能力だと言えるでしょう。人は自分のことをわかってくれる人に対して心の扉を開きます。人の話を共感して聴くということは、相手の心の扉を開いてもらうのに必須の能力だと言えるでしょう。

Ⅲ.傾聴の技術

傾聴

前回の章では、傾聴時における心構えをお伝えさせていただきました。この章では傾聴の技術についてお伝えしていきます。このブログでも再三取り上げている内容となるため、この章は簡潔にまとめさせていただきます。

内的傾聴

内的傾聴とは会話のスポットライトを自分に浴びせている状態です。1人で考え事をしている時は人はみな内的傾聴状態だと言えます。問題を解決したり、分析したり、セルフコーチングを行うといったように、自分と深く向き合うには最適な傾聴方法です。

しかし、人と話をしている時に内的傾聴状態になってしまうとデメリットしか残りません。人と話をしているにも関わらず、自分の考え事に意識が向いてしまっては人の話を聴くことなど出来ないからです。だからこそ、人と話をしている時には内的傾聴になっていないかを絶えず意識しておく必要があります。

話をしている最中に内的傾聴になってしまったと気が付いた場合には、次に紹介する集中的傾聴に意識を向けるようにして下さい。

集中的傾聴

話し相手にスポットライトをあてている状態です。理想的な傾聴方法と言えるでしょう。この状態では、相手の話だけでなく、しぐさや、動作、表情や、話すペース、声の大きさなど非言語コミュニケーションも含めて聴けている状態だと言えます。

自分が集中的傾聴になっていれば、話す相手もとても話をしやすい状態にあるといえます。そして、お互いの意思の疎通がスムーズにすすむため、リラックスできる場となります。この状態になると、話しても聞き手も一切無理をせず自然と会話が進んでいくようになります。

慣れないうちは、心の中で相手に対して「前へならえ」をしてみて下さい。そうすることで、相手にスポットライトがあたり、相手の話を聴きやすくなってくることでしょう。

全方位的傾聴

全方位的傾聴とは、わかりやすく言うとトランス状態です。コーチングの技術にはイメージを膨らませていく話し方が多いため、コーチもクライアントも自然とイメージの世界に深く入り込むこんでいく傾向にあります。そして深いトランス状態になることはよくあることです。

全方位的傾聴になると、イメージの世界をより臨場感を持って経験することが出来てきます。また、クライアントと一体化した場のフィールドやエネルギーといった体感覚的な臨場感を味わうこともあります。

全方位的傾聴を行うことで、相手の伝えたいことが直感として伝わってきたり、体感覚として伝わってきたりすることがあります。これはトランス状態で感覚が先鋭化されているからだと考えられます。

トランス状態と言うと胡散臭いイメージを持つ人も多いとは思いますが、人間は誰しもトランス状態に入ることが出来る生き物です。例えば、映画を見ている時に映画の世界に感情移入してしまうのもトランス状態だと言えます。

トランス状態はイメージの世界を映画の中のように臨場感あるようにとらえることが出来るようになるものだと考えておいて下さい。

Ⅳ.職場の人間関係から考えるアドラー心理学

アドラー心理学

職場の人間関係でのコミュニケーションを語るうえでアドラー心理学についてお伝えすることはかかせません。アドラー心理学とはコーチングの原点ともなった考え方といっても過言ではありません。詳しくは、人を必ず成功に導く21世紀の劇薬!アドラー心理学入門をご覧ください。

この章では、職場の人間関係を向上させるために必要なアドラー心理学の考え方に絞ってご説明させていただきます。

課題の分離

およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むことーあるいは自分の課題に土足で踏み込まれることーによって引き起こされます。課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう。

(中略)

アドラー心理学は、放任主義を推奨するものではありません。放任とは子どもがなにをしているのか知らない、知ろうともしない、という態度です。そうではなく、子どもがなにをしているのは知った上で、見守ること。勉強についていえば、それが本人の課題であることを伝え、もしも本人が勉強したいと思ったときにはいつでも援助をする用意があることを伝えておく。けれども、子どもの課題に土足で踏み込むことはしない。頼まれもしないのに、あれこれ口出ししてはいけないのです。

嫌われる勇気より抜粋

アドラー心理学では、他者の課題に首を突っ込むことを、他者の課題に土足で踏み込むことと定義しています。私たちの周りを見回してみると、他者の課題に土足で踏み込み、荒らしていく人ばかりではないでしょうか?

当然、課題の分離を今まで意識していなかったあなたも他者の課題に土足で踏み込んでいたことがあるかもしれません。アドラー心理学では、他者の課題は他者でしか解決できないものというスタンスを貫き通しています。

コーチングも同様に、勝手に他者の課題に土足で上がりこむことはしません。職場の人間関係をよくしたいという強い思いに駆られるあまり、相手の課題に土足で踏み込んでしまうと結果として人間関係のトラブルに巻き込まれてしまうのです。

だからこそ、コーチング的コミュニケーションを行う上で絶えず意識しておいていただきたいことは、他者の課題は他者にしか解決が出来ないということです。自分が解決をするのではなく、あくまで解決するのは他者の役割だと言えます。

私たちは他者の課題を解決するのではなく、他者が課題を解決するきっかけとなる、手助けをすることに徹するべきだと言えます。

劣等コンプレックス

コーチングをしていると、クライアントが自分の自慢話や不幸のアピールに入り込んでいくことがよくあります。それは、心のそこで蓋をしていた劣等感に意識の焦点をあてられたくないための抵抗だと言えます。コーチはクライアントの許可を取りつつも、あえてその部分を掘り下げていくのです。

抑え込んだ劣等感

コーチング的コミュニケーションを行う上でも、相手の自慢話や不幸のアピールにぶつかることは頻繁に出てくると思います。そういった話に焦点をあてないようにすることも出来ますが、どのような劣等感に蓋をしているのかを確かめに行くことも出来ます。

劣等感に蓋をしている状態の心は健全とは言えません。蓋をされた劣等感は次第に心の中でストレスに変わっていきます。このストレスに変わった劣等感を劣等コンプレックスと言います。

劣等コンプレックスが大きくなると、自慢話や不幸のアピールにつながったり、最悪のケースとしてDVやリストカット、引きこもりにつながることもあります。このように劣等コンプレックスが引き金となり、行動として表出されることを心理学用語でアクティングアウトと呼びます。

自慢話・不幸のアピールのうちにひそむ劣等感を見つけ出していく

コーチング的コミュニケーションでは、自慢話や不幸のアピールが出てきたら、その部分を深く探っていくことも大切だといえます。そして、押し殺していた劣等感を本人が少しでも意識出来れば、ストレスは大幅に軽減されていくものです。

アドラーは言っています。劣等感は抑え込まなければ、人間が成長する上で欠かせない原動力であると。劣等感があるから、人はよりよい自分になるために上を目指したり、目標を達成するために努力できるのだと。

しかし、劣等感を抑え込み、劣等コンプレックスと化してしまうと、ストレスの源となり、人にも自分にも害を与えてしまうのです。だからこそ、劣等コンプレックスを解き放つのがコーチング的コミュニケーションの役割のひとつだとも言えます。

解き放つとは言っても無理やり劣等コンプレックスと向かい合ってもらうのではありません。蓋をしていた部分にコーチング的コミュニケーションを通してほんの少し光をあてるだけでOKです。今まで見て見ぬふりをしてきた感情に意識を向けることが出来れば人は自然と変わっていくものです。

劣等感から覗き見る満たされない価値観

良くある話として、自分は出世競争に勝ち抜いてきたという自慢話をする人がいます。このような人の話を深く聞いていくと、実は出世競争に勝ち抜いてきたはいいけれども、社内で孤独を味わっているという人が多いものです。

その孤独感から目をそらすために、アクティングアウトとして自慢話をしてしまう傾向にあるということです。しかし、コーチングをおこなわなければ、本人は自分が孤独だということに気が付きはしないものなのです。

無意識では孤独に傷つき、ストレスにさいなまされながらも、意識上ではストレスの原因が分からないのです。まさにアクセルを踏みながらブレーキをかけ続けているようなものです。

しかし、孤独だという自分の本心に一度気が付いていくと、その孤独な気持ちをも受け入れる心の幅が出来てくるものです。コーチング的コミュニケーションの役割としては、うちなる劣等感に光をあてるだけですが、本人としては自分の劣等感に気が付けたことで大きく変わるきっかけとなるものです。

ここでも課題の分離を意識することが大切です。コーチが問題を解決するのではなく、あくまできっかけとしてクライアントに接するべきなのです。その結果として、クライアントが自分の課題を克服出来ればいいだといえます。

Ⅴ.職場の人間関係を劇的に改善するコーチング的攻めの聴き方6カ条

コーチング

この章ではコーチング的コミュニケーションの骨格となる技術的側面についてお伝えしていきます。コーチング的コミュニケーションは人の可能性を引き出すための攻めのコミュニケーションだと言えます。

ただし、コーチとクライアントのように初めからクライアントの可能性を伸ばしていくためのコミュニケーションだという、同意を取り付けた関係ではありません。そのため、コーチング的コミュニケーションを使用しているあなたと話していたら自然と相手がより良い方向に変わっていくという所をゴールとしています。

相手としてはなぜかわからないけれども、あなたと話をするたびに自分がよりよくなっていくのですから不思議で仕方ないはずです。あなたが接する人が徐々に変わっていくことで、職場の人間関係はおのずとより良いものとなっていくことでしょう。

職場にコーチング的コミュニケーションを使える人が一人でもいれば、職場の雰囲気はガラッと変わることは間違いありません。これを機にコーチング的コミュニケーションを職場の人間関係に取り入れていただければ幸いです。

1.拡大質問

拡大質問とはあいてに深く考えてもらう質問です。コーチング用語ではパワフルクエスチョンとも呼ばれています。それに対し、限定質問と呼ばれている質問もあります。限定質問は返答が一言で終わってしまうような閉ざされた質問です。たとえば、「お住まいは?」などが限定質問にあたります。

コーチング的コミュニケーションでは拡大質問が土台となるため、この項目では拡大質問について具体的にお伝えしていきます。とはいえ、拡大質問を暗記するのでは実践で使うことは難しいでしょう。ここでは拡大質問を使いどのように会話を掘り下げていくのかを意識してみて下さい。

どのように?

どのように?は最も汎用性に優れた拡大質問です。この拡大質問はどの角度からも会話を掘り下げることが出来る魔法の拡大質問と言っても過言ではありません。

拡大質問例

「どのようにその提案を考えられたのですか?」

他には?

他には?は会話を並列的に広げる優秀な拡大質問です。職場の人間関係で使うコーチングコミュニケーションにおいては最も使いやすい拡大質問だと言えます。

拡大質問例

「他にはどういった話が考えられますか?」

なに?

なに?も汎用性が高く使いがったのいいオールマイティーな拡大質問です。この拡大質問もあらゆる角度から全方位的に使えるタイプの質問であるため様々な用途で使用可能です。

拡大質問例

「なにをしていきたいのでしょうか?」

どこで?

どこで?は相手に場所を想起させる拡大質問となります。相手の記憶から特定の場所の記憶を想起してもらい、イメージの世界をより臨場感あふれるものとする質問です。

拡大質問例

「それはどこで行われたことでしょうか?」

具体的には?

具体的には?という拡大質問は話をより深く掘り進めていくための質問です。具体的には?と聞くことで相手は話の輪郭をより詳細に思い描いてくれます。

拡大質問例

「具体的にどんな内容なのですか?」

いつ?

いつ?と聞くことで相手のイメージには過去や未来が思い浮かびます。後述する、視点変換の技術でとても多用する重要度の高い質問です。

拡大質問例

「最も充実していた時はいつですか?」

例えば?

例えば?と聞くことで、相手にイメージを連想してもらうことが出来ます。イメージを連想することで、相手は自分の心を深く探ることが出来てきます。そうすることで、潜在意識からのうちなる声に気が付きやすくなるのです。

拡大質問例

「例えばどんな感じですか?」

それから?

それから?ということで、相手の話のその後を促します。一度、相手が話を止めた時にこの質問をすることでそこからさらに相手の話が膨れ上がってくることがあるものです。

拡大質問例

「それからどうなりました?」

どうやって?

どうやって?も後述する視点変換における未来質問です。未来に向けてどうやって物事を行うか?という視点を投げかけることで相手に未来を創造してもらい、思考してもらいます。

拡大質問例

「どうやって行うつもりですか?」

NGワード なぜ?どうして?

なぜ?やどうして?は攻撃的質問と呼ばれています。これらを使うと相手は攻撃されているような気分になってしまうからです。「なぜそのようなことをしたのですか?」などと言われたらどうお感じになるでしょう?おそらくいい気持ちはしないのではないでしょうか?

相手と信頼関係を築くことを重視するコーチング的コミュニケーションにおいて、このように相手が攻撃をされていると感じてしまう質問は使う事をさせたほうがはるかに安全性が高く、無難だと言えます。

2.視点変換

視点変換のスキルとは相手に対して様々な種類の視点を提供していく質問だと言えます。いろいろな角度から現状を見据えることで相手の中では物事が整理され新しい発想が浮かんでくるものです。

初めのうちはより良い未来や、より良い過去についての質問を意識して投げかけてみて下さい。悪い未来や悪かった過去よりも練習としてはポジティブな方向性の話を伸ばして聞いていったほうがいいと思います。

慣れてきたら悪い未来や、悪い過去についての質問をしてみて下さい。それから、そうならないためには今をどのように過ごせばいいのか?という質問を投げかけると相手の中で発想の転換がおき、様々なアイデアが浮かんでくるはずです。

すべての夢が達成された最高の未来

人生の目的ともいえる理想の未来を思い描いてもらう質問を投げかけます。そうすることで、自分が本当にやりたい価値のある人生について思考してもらえます。この質問がきっかけとなり、自身の価値観を見つめなおす機会となることは少なくありません。

また、理想の未来を手に入れるには人生の舵をどのように切っていきたいか?などと好奇心にそった質問を投げかけることで、将来の理想像が具体的に思い描けてくることでしょう。将来の理想像が思い描ければそのために、近い将来はどのようなことをやっていきたいですか?などと具体的に聴いてみて下さい。

本人にとっても思いもしなかった目標が出てくることが多いものです。そして、それこそが胸に押し殺していた本当の目標だったということも出てくることでしょう。そして、未来の自分から現在を見たら今をどのように過ごすべきだと言っていますか?などと聴くのも現状を振り返るいいきっかけになります。

質問の例

「お金にも能力にもなんの制限がなかったら将来どのようなことをやっていたいですか?」

より良い未来

さきほどの質問が理想とする人生の目的についての質問だとすれば、よりよい未来とは、数年先の未来と認識しておいてもらえれば十分です。自分がこうありたいと考えている未来に到達するためには今をどのように使って行くべきかという質問を投げかけることで、現状を分析することが出来るのです。

質問の例

「あなたが目指しているよりよい未来に近づくためには本当はどうしたらいいと思われますか?」

悪い未来

こうはなりたくない未来をあえて聴くことを指します。そして、なりたくない未来にならないためには現状をどのように過ごしていくかという拡大質問に切り替えることで、現状を分析することが出来るのです。

質問の例

「現在のままいったらどうなると思いますか?」

良かった過去

人生を振り返ってもらい、よかった過去の出来事を思い返してもらいます。そして、その過去の何が良かったのか?について拡大質問で掘り下げて聴いていきます。過去の良かった出来事を振り返ることで相手にとって大切な価値観とは何かを知る参考になります。相手にとって重要な価値観を知った上で今をどのように生きていけばより良い未来になると思うか?をきくといろいろと話が広がります。

質問の例

「最高に充実していた過去の出来事は何かありますか?」

悪かった過去

相手にとって繰り返したくない過去について聞きます。そして、そこから相手にとってどこが問題になっているのかを探っていきます。相手にとっての問題点を見つけることで、その問題を引き起こさないようにするにはどのように過ごせばいいのか?という質問を投げかけることが出来ます。そのことで、相手は冷静に自分の問題点と向き合うことが出来るのです。

質問の例

「失敗した時はどんな時ですか?」

他人の視点

尊敬する人や、同僚など第三者の視点から自分を見たらどのように映るかを考えてもらう質問です。この質問をなげかけることで今まで認識できなかった自分像を客観的に見つめなおすきっかけとなります。客観的な自分像を見直したうえで現状をどのように変えていけばいいと思う?という拡大質問を投げかけることで相手から自分を変えるアイデアが抽出されます。

質問の例

「○○さんからはどのように見られていると思いますか?」

俯瞰

俯瞰とは相手が気を見て森を見ずというようにひとつの話題しか見れていないような状態の時に、俯瞰した視点から見たら現状がどのように映るかということを客観的に振り返ってもらう質問です。俯瞰した状態で物事を振り返ると新たな発想が湧き出てくることがあります。

質問の例

「社内全体から考えると今の話の重要度はどのくらいですか?」

3.比喩

比喩のスキルは相手のイメージの臨場感をより高めるために重要なスキルだと言えます。20世紀最高の催眠療法化ミルトン・エリクソンも催眠時に比喩のスキルを多用したほどです。比喩のスキルはイメージとして相手の脳に吸収されるため、トランス状態に入りやすくなります。

比喩の例

「あなたにとっての孤独とは心の洞窟の中にゆっくりと足を踏み入れた感じですか?」

4.アイメッセージ

アイメッセージとはアドラー心理学で使われる「アイメッセージ・ユーメッセージ」という表現方法です。コーチング的コミュニケーションではアイメッセージのみを使います。

アイメッセージとは「私はこのように感じる」ということを自分の気持ちを伝える言葉です。一般的なコミュニケーションが相手の行為に焦点をあてるのに対し、アイメッセージでは相手の存在そのものに焦点をあてるコミュニケーションだと言えます。

アイメッセージを受け取ると、相手は自分の存在に自信を深めることが出来るようになっていきます。そして、自分に自信がつき力がみなぎってくるのです。コーチング的コミュニケーションではこのアイメッセージに特に力を入れていきます。

反映

自分の目から見て映る相手の状態を伝える技術を反映と言います。コーチングの基本技術のひとつです。反映を使うことで、相手は意識していなかった自分自身を客観的にとらえることが出来ます。例えばやる気がみなぎっているのが伝わりますと言われれば、意識をしていなかったやる気に気が付くといったような感じです。

反映の例

「あなたの全身から力がみなぎってきたように感じます。」

認知

認知は個人的にコーチング最強のスキルだと考えています。コーチング的コミュニケーションを行おうとするならまずは認知のスキルをマスターするべきだと考えています。認知について詳しくはご紹介!対人コミュニケーション最強のコーチング技術30選!をご覧ください。

簡単にお伝えしますと、認知のスキルとは相手の存在そのものを認める技術となります。例えば、「あなたが人を惹きつけるのはあなたのやさしさにみんなが癒されるからですよ」などと、相手の内面を評価をまじえずに伝えることです。

認知のスキルのすごいところは、受け取った相手の感情も元気づけられますし、その感情が自分にも元気を与えてくれるという所です。このスキルを通常の会話に取り入れるだけで職場の人間関係は急速によくなることは間違いありません。

認知の例

「常に物事に一生懸命取り組む姿勢を見ていると勇気づけられます。」

励まし

コーチング的コミュニケーションにおける励ましとは一般の励ましとはことなります。一般の励ましとは励ますだけに終わりがちですが、コーチング的コミュニケーションの励ましは励まし+その理由を伝えることです。これにより、言葉だけではない本当の気持ちが相手に伝わるのです。

励ましの例

「大丈夫絶対合格しますよ。なぜなら今まで仕事が終わってからも一生懸命努力して勉強していたのをこの目で見てきましたから。」

5.直感

直感とはコーチングにおいて重要な資質のひとつです。集中的傾聴や全方位的傾聴で話を聴くことに集中していくと、思いもよらぬ発想が頭の中にぽんと浮かぶことがあるものです。こういった直感はクライアントにとってとても重要な視点となることも多いものです。

だからこそ、コーチは直感が出たらクライアントにすぐに伝えるようにしているのです。しかし、直感は当たることもあれば外れることもあるため、コーチが直感にこだわってしまうのは好ましくありません。直感が出たということをクライアントに伝えたあとはクライアントがその直感をどのように扱うかはコーチが判断するものではありません。

コーチング的コミュニケーションにおいても、直感が出てきたら相手に対して伝えていくよう意識をしておくとより深いコーチング的コミュニケーションになるはずです。

直感の例

「今ふと空を見上げたら木漏れ日が目に入ってきたのですが、何か思い浮かぶ光景とかありますか?」

6.要望

要望はコーチングにおいて外せないスキルです。このスキルがなければそれまでいかにコーチングがうまくいっていたとしても意味をなさなくなってしまいます。ただし、コーチング的コミュニケーションにおいては時と場合によって使い分けたほうがいいと思います。

要望を出すと一般のコミュニケーションとは離れて捉えられてしまう恐れがあるからです。気心の知れた人や、初めからコーチングをすると伝えている人に限って使用したほうがいいかもしれません。

要望とは、コーチング的コミュニケーションによって得た相手の情報から、その時相手にとって必要な行動は何かを考え、構造化していく作業です。

例を上げてみましょう。会社の人間関係がうまくいかないという話であれば、毎日ひとりに自分から笑顔であいさつをしてみるといったような要望を伝えるのです。

要望には3つの返答がある

要望には、はい、いいえ、逆提案の3つがあり、相手に主導権を持ってもらいます。はいなら要望を行ってもらい、いいえなら別の要望を考えていきます。逆提案なら、相手からこれなら出来るという提案をもらうことを指します。

そして、最後に、要望が出来た場合どのように自分に連絡をもらえるか?についての約束を取り付けます。

コーチングの重要度を数値に表すと、コーチングの最中は2、クライアントが要望を受け入れ行っている最中が6、クライアントの報告が2となります。だからこそ、要望から次の連絡までがコーチングでは最も重要だと言えます。

ただし、職場の人間関係を良くするためのコーチング的コミュニケーションでは要望まで行わなくても十分です。コーチング的コミュニケーションを行うだけで職場の人間関係はガラッと変わるからです。先ほどもお伝えしたように要望を使うのであれば、気心が知れた人か、あらかじめコーチング的コミュニケーションを使うことを伝えておけば問題はないでしょう。

まとめ

今回の記事では職場の人間関係を劇的に良くするためのコーチング的コミュニケーションのやり方についてお伝えさせていただきました。

コーチング的コミュニケーションを行うだけで、職場の人間関係はかつてないほど変わっていくことでしょう。ここに紹介しているスキルは実際にプロが使っている技術だからこそ強力に作用することは保障できます。

このスキルを磨くことで職場の人間関係だけでなく、家庭や、友人とのコミュニケーションも劇的に変わって来るはずです。そして、スキルを自分のものとして昇華されたら、本格的にコーチングを周囲の人にやってみて上げてください。

周囲の人が劇的に変わっていく姿を見てコミュニケーションの面白さに改めて気が付かれることと思います。 

参考文献

コーチング・バイブル ヘンリー・キムジーハウス キャレン・キムジーハウス フィル・サンダール